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医薬品成分を含有する製品の発見について/東京都生活文化局

都では、いわゆる健康食品による健康被害発生の未然防止のため、都内で販売等される製品の調査及び成分検査を行っています。
今般、下記製品の成分検査を行ったところ、医薬品成分であるヒドロキシチオホモシルデナフィル及びチオデナフィルの2成分が検出されました。
いわゆる健康食品において医薬品成分を含むものは医薬品とみなされ、厚生労働大臣の承認を受けずに製造販売することは、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」(以下、「医薬品医療機器等法」という。)で禁止されています。
なお、これまでに当該製品による健康被害発生の報告は受けていません。

■製品概要
・製品名:勃王KING Star(店頭表示名称)
・形状等:青色カプセル
・販売形態等:
店頭に現品はなく、複数のダミー箱が陳列されていた。ダミー箱には、製品名のみが記載されており、製造・販売業者名、原材料、飲み方等の表示はなかった。ダミー箱をレジに持って行き、購入希望数量を店員に告げると、「入荷年月日」のみが表示された無色透明の樹脂袋にあらかじめ小分けされたものが出され、口頭で飲み方の説明が行われた。
・検出成分:1カプセル中「ヒドロキシチオホモシルデナフィル」を89ミリグラム及び「チオデナフィル」を2.1ミリグラム検出

■試験検査機関
東京都健康安全研究センター

■違反の事実
医薬品医療機器等法第55条第2項(無承認医薬品の販売・授与等の禁止)違反

■都民の皆様へ
当該品の摂取により健康被害を受ける可能性が否定できませんので、当該製品をお持ちの方は、直ちに使用を中止してください。また、健康被害が疑われる場合には、速やかに医療機関を受診してください。
なお、ヒドロキシチオホモシルデナフィル及びチオデナフィルは、ED治療薬として承認されているシルデナフィルの類似化合物です。国内では、ヒドロキシチオホモシルデナフィル又はチオデナフィルを配合した医薬品は承認されていません。

■都の対応
製品を販売した都内店舗(台東区上野)に対し、販売中止及び自主回収を指示しました。
福祉保健局ホームページに製品名等を掲載し、摂取による危険性等を都民に周知します。
関係団体へ注意喚起のため情報提供しました。

■製品写真(現品は薬務課で保管しています。)

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■参考
ヒドロキシチオホモシルデナフィル及びチオデナフィルは、国内で医薬品としては承認されていません。シルデナフィルと類似の化学構造であり、類似の作用を有することが考えられるため、健康被害が発生するおそれが否定できません。
国内ではシルデナフィルのクエン酸塩が医薬品(販売名:バイアグラ錠 等)として承認されています。なお、承認されているシルデナフィルクエン酸塩の適応と主な副作用は、次のとおりです。

◎適応
勃起不全(満足な性行為を行うに十分な勃起とその維持が出来ない患者)

◎副作用
血管拡張、頭痛、動悸等

◎添付文書上の警告(概要)
高血圧及び狭心症の薬である硝酸剤あるいは一酸化窒素(NO)供与剤(ニトログリセリン、亜硝酸アミル、硝酸イソソルビド等)との併用により降圧作用が増強し、過度に血圧を下降させることがあるので御注意ください。

 

【詳細は下記URL(またはPDF)をご参照下さい】
東京都福祉保健局 2015年12月18日発表
東京都 ホームページ

2015年12月24日 12:48