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“超”高防曇A-PETシートを上市

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A-PETシートの国内トップメーカー、ポリテック(大阪営業所=大阪市中央区)が、防曇性を大幅に高めたA-PETシート「“超”高防曇性シート(仮称)」の上市に乗り出す。防曇材の改良および設備の改善により、従来困難だった幅広い温度領域における長時間の機能保持を実現。市場から要望が高かった“超”防曇性実現という、長年成し得なかった画期的製品の誕生に業界関係者から注目が集まることは必至だ。試験販売による顧客からの評価も上々で、同社では主に食品容器の蓋材用シートとして販売攻勢をかける。

同社が誇る高機能A-PETシートのラインナップに、画期的な新製品「“超”高防曇シート」が加わる。従来まで製品巾にカットしたシートの防曇剤塗布面を、ポットの湯気に当てて曇りや筋ムラが発生しない性能を保持する「一般防曇シート」が主流だったが、需要家からの要望が高度化する傾向の中、加工メーカーにとって更なる防曇機能向上は大きな課題のひとつに挙げられた。

同社はこうした市場要望に応えるため、08年に「“超”高防曇シート」の開発過程で「高防曇シート」を上市するなど、試行錯誤を繰り返しながら、よりレベルの高い防曇機能実現に向けた開発を続けてきた。

今回実現した開発製品「“超”高防曇シート」では、同社の技術・ノウハウを結集させて、低温から高温までの幅広い温度領域において長時間優れた防曇性を可能にした。実際に行った検証では、製品巾にカットしたシートを室温で内容物60度Cの容器に被せた場合、90分経過しても曇りは生じない。一方、冷蔵庫内(5度C)で内容物25度Cの容器に被せた場合、2時間経過しても曇りは生じないことが実証されている。

食品容器の蓋材を中心に需要が拡大する公算が高く、今後本社工場(和歌山)を皮切りに札幌工場でも製造を開始する方針。メインは「高防曇シート」で対応するが、品質要求の高い(高温域防曇性能)顧客には「“超”高防曇シート」を提案し、合わせて当初目標として年間2500㌧の供給を目指す。

同社は、社会的関心が高まる環境配慮の視点から、リサイクル可能なA-PETシートの専業メーカーとして平成3年に設立。高機能A-PETシート開発で、トップメーカーとして高い評価を集めているが、「“超”高防曇シート」の開発でさらに揺ぎない地位が確立されそうだ。

2009年10月19日 11:31