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「フラバンジェノールR」の外用による皮膚血流改善作用を臨床試験で確認

(株)東洋新薬(本社:福岡県福岡市、本部:佐賀県鳥栖市、代表取締役:服部利光)は、フラバンジェノール®の外用による皮膚血流改善作用を確認。日本農芸化学会2011年度大会で発表した(*)。

フラバンジェノール®とは、同社の独自素材で、フランス南西部ランド地方を主体に植林された海岸松の樹皮から抽出される機能性素材。オリゴメリック・プロアントシアニジン(OPC)を主成分としたポリフェノールを豊富に含み、抗酸化作用や血流改善作用など様々な生理活性を示すのが特徴となっている。

今回同社は、福岡大学医学部皮膚科学教室の中山樹一郎教授との共同研究により、フラバンジェノール®の外用による皮膚血流改善作用を、臨床試験により確認した。

同社は、これまでにもフラバンジェノール®に関して様々な研究を進めてきたが、そのほとんどは『内服』での結果だった。

今回の研究成果は、『外用』(塗布)で使用した場合の結果であり、化粧品などの分野に応用できることが期待される。

(*)東日本震災の影響で、日本農芸化学会2011年度大会の開催は中止となったが、学会より特例として「2011年度大会の各演題は、大会講演要旨集の発行をもって発表は成立とみなす」旨の発表がなされた。

【発表骨子】

健常成人10名(28.9±4.1歳、男性6名、女性4名)を対象に、クロス・オーバー法〔注1〕で試験を実施。試験は日を変えて3回実施し、それぞれの試験日で、別々の試験品(フラバンジェノール®水溶液、精製水、市販の入浴剤)を用いた。

被験者に冷水へ1分間手を浸漬させ、人工的に血流の滞った状態になるよう負荷を与えた後に、レーザー・ドップラー装置〔注2〕により、皮膚下の血流量を測定しました。その後、いずれかの試験品に1分間手を浸し、30、60、90、120分後の血流量の測定を行いました。

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その結果、フラバンジェノール®水溶液使用時の血流量は、冷水に浸した直後に対して60分後、90分後、120分後で有意な上昇が認められました。また、フラバンジェノール®水溶液使用時は、精製水使用時に比べて60分後、90分後、120分後において有意に血流量が高いことが認められた。

以上の結果より、フラバンジェノール®水溶液は外用での使用でも皮膚血流改善作用があることが示唆された。

〔注①〕 クロス・オーバー法

二つ以上の試験品の効果を比較する場合に、同じ被験者にそれぞれの試験品を使用し、その結果を比較する方法。各試験品を別々の被験者に使用して結果を比較する群間比較法と比べると、被験者の個人差による影響を少なくすることが出来る。ただし、試験品の効果が長期間継続する場合や、試験期間が長期間の場合には、同一被験者で複数の試験品での試験が難しいために実施できない。

〔注②〕 レーザー・ドップラー装置

反射したレーザーの周波数の変化より、対象内の流体の速度を計測する装置。非襲侵的に測定できるため、皮膚下の血流量の推移などを測定するのに適している。