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大人ニキビの原因に「肌水分量の低下」と解明/富士フイルム

富士フイルム株式会社は、成人以降に突発的に発生する「大人ニキビ」の発生メカニズムを解明するため、独自の画像解析技術を用いた肌の解析調査を実施しました。その結果、「大人ニキビ」の発生には従来肌の油分量が影響すると考えられていましたが、今回、顔全体の中で肌の水分量が部分的に減少する「部分乾燥状態」になることが大きな要因であることがわかりました。さらに、多くの女性が感じている「生理前にニキビが発生する」という現象についても、この「部分乾燥状態」が関与していることが示唆されました。今後これらを、ニキビケアの化粧品開発に応用していきます。

■研究背景
これまでニキビは「皮脂が過剰に分泌され、毛穴付近に皮脂が詰まって炎症を引き起こす」ことが大きな発生要因とされてきました。「思春期に発生するニキビ」は、男性ホルモンの活性化による過剰な皮脂分泌が要因とされています。また、皮脂分泌量が減少する成人後において発生する「大人ニキビ」は、生理周期やストレスなどでホルモンバランスが乱れることによる皮脂分泌量の変化や、肌の乾燥を補うために皮脂分泌が盛んになることが要因とされていました。しかし、これらのメカニズムは十分には解明されていませんでした。そこで同社は、これまでメカニズムが解明されていなかった、成人後に発生する「大人ニキビ」のメカニズムを解明するため、以下3つの研究を実施しました。

(1) 独自の画像解析技術を用いてニキビの発生しやすい箇所を特定する。
(2) 顔の水分量と油分量を多点測定して、ニキビ発生との関係を解析する。
(3) 生理前後の顔の水分量と油分量を多点測定し、生理周期との関係を解析する。

■ 研究(1) ニキビ発生箇所の可視化
独自の画像解析技術を用いて、ニキビの発生しやすい箇所の可視化を実現しました。

◎研究方法
肌に存在するシミ、シワ、毛穴、ニキビは、それぞれさまざまな色や形状をしています。同社は、これらの色や形状、発生箇所の特徴を画像解析し、それぞれを的確に抽出する技術を開発してきました。今回この技術を用い、20代~30代女性25名の顔画像から、赤く炎症状態となっているニキビを抽出しました。そしてニキビの多い人(15箇所以上)、ニキビの少ない人、ニキビのない人、3つのカデコリーごとに、ニキビ発生箇所を1つの顔画像に重ね合わせ、顔全体の中でニキビが発生しやすい部位を可視化しました。

◎研究結果
ニキビ発生箇所は、顔面下部に集中しており、特に顔の輪郭であるフェイスラインでの発生頻度が高いことを解明、可視化できました。また、ニキビ発生が少ない人では、顎部で局所的に発生しやすいことがわかりました。
(図1)

20130705_r02.jpg

※詳細は下記URLをご参照ください

◎富士フイルム株式会社2013年7月4日発表
http://www.fujifilm.co.jp/corporate/news/articleffnr_0787.html

2013年07月05日 16:11

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