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ヤクルトレディの腸内にはビフィズス菌が多いことが明らかに/ヤクルト本社

株式会社ヤクルト本社では、同社プロバイオティクス製品を 一般家庭や職域などに届けているヤクルトレディと一般女性の腸内細菌叢(腸内フローラ)を比較した結果、ヤクルトレディの腸内にビフィズス菌などの有用菌が多いことを明らかにしました。

本研究成果は、米国で出版されている学術誌「International Journal of Probiotics and Prebiotics 」(インターナショナル ジャーナル オブ プロバイオティクス アンド プレバイオティクス)の2014年9巻(1/2号)に掲載されました。

◎背景
ヒトの腸内には数百種類、約100兆個もの細菌が棲みついて、複雑な腸内フローラを形成しています。これらの腸内細菌は消化管上皮細胞を介してヒトの健康や感染防御に大きな影響を与えていると考えられています。抗生物質の使用により、この腸内フローラが大きく変化することは知られていましたが、最近の研究では、食生活をはじめ、加齢ならびにストレスといった生活習慣および日常的な環境の変化が腸内 フローラに影響を及ぼすことが明らかにされています。

同社はこれまでに、プロバイオティクスの摂取が乱れた腸内フローラを改善することを明らかにしており、次のステップとして、プロバイオティクスの長期にわたる 日常的な摂取が腸内フローラに及ぼす影響について明確にすることが課題となっていました。

そこで、同社プロバイオティクス製品を一般家庭や職域などに届け、自らもプロバイオティクス製品を長期に渡り継続して飲用する機会が多いヤクルトレディの腸内 フローラと、プロバイオティクス製品の飲用習慣がない一般女性の腸内フローラを 比較する研究を行いました。

◎研究内容
本研究では、ヤクルトレディ(91名・平均年齢45才)とプロバイオティクス製品の継続的な飲用習慣がない同年代の一般女性(98名・平均年齢46才)について、比較を行いました。
排便状況に関するアンケートの実施および同社が独自に開発した腸内フローラ解析システム(Yakult Intestinal Flora-Scan: YIF-SCANョ)を用いて、採取した糞便から腸内フローラの解析を行いました。

◎結果
ヤクルトレディの糞便中に占める有用菌数(ビフィズス菌数ならびに乳酸菌数)は、 一般女性の値に比べ有意に高く、有害菌の一種とされているウェルシュ菌 (Clostridium perfringens)の数は有意に低い値でした(表1)。
また、排便状況に関しては、便性状の指標であるブリストルスケール スコアを 用いて評価したところ、ヤクルトレディにおいては一般女性に比べ、健康な便性状 といわれているソーセージ状に有意に近いことがわかりました

◎考察
今回の結果により、プロバイオティクス製品を飲用する機会が多いヤクルトレディの腸内フローラは、一般女性に比べて良好であることが示されました。
同研究において実施されたアンケート結果から、本研究に参加したヤクルトレディの平均勤続年数は11年であり、この間プロバイオティクスを長期的に継続摂取していたことが明らかとなっています。
加齢とともに腸内のビフィズス菌数が減少すること、また便秘傾向が認められる ことが報告されていますが、本研究により、プロバイオティクスの長期的な継続摂取によって腸内のビフィズス菌数が高く維持され、さらに便性状で良好な結果が示されたことは、健康を維持するうえで大変重要なことと考えています。

◎ヤクルト本社にとっての本研究の意義
ヤクルト本社中央研究所長の石川 文保は、「同社中央研究所ではプロバイオティクスの有効性について、日々研究を重ねています。本研究において、プロバイオティクスを長期的に継続摂取する機会が多いヤクルトレディの腸内フローラが、一般女性 よりも良い環境にあることが証明できました。我々は今後さらに研究を発展させ、 プロバイオティクスの摂取と健康との関わりについて研究を進めていきたいと 考えています。」と コメントしています。

※詳細は下記URLをご参照ください
◎株式会社ヤクルト本社 2014年7月1日発表
http://www.yakult.co.jp/news/file.php?type=release&id=140417929978.pdf

2014年07月01日 18:13

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