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立命館大学と共同研究 土壌肥沃度とオーガニック植物の収穫量や品質の関係性を解析/ノエビアグループ

ノエビアグループと立命館大学久保 幹(生命科学部・教授)は、ノエビア自社農場「北海道暑寒別岳パイロットファーム」の有機 JAS※1圃場において土壌肥沃度指標(SOFIX)を用いた栽培手法が、オーガニック栽培された薬用植物の収穫量を増やし、特定有用成分の含有量を高められることを共同研究から明らかにしました。この成果は今後の化粧品開発に応用される予定です。同研究成果は 2016 年 9 月 28 日~30 日に富山で開催される「第 68 回日本生物工学会大会」にて立命館大学より発表されます(ノエビアは共同演者)。
※1 有機 JAS:有機食品の日本農林規格

【研究の背景】
自然派・オーガニック化粧品市場は、お客さまの環境重視と自然志向の高まりにより年々拡大傾向にあります。そのような中、独自のオーガニック化粧品の開発を目的に、植物素材の栽培に有効な SOFIX に基づいて、有機圃場の環境を改良し、オーガニック栽培においても収穫量および有用成分含有量への影響について研究を行いました。

【研究の成果】
婦人病の漢方薬で利用されているホッカイトウキ(図 1)を対象に試験を実施しました。SOFIX に基づき、土壌中の炭素、窒素およびリンの量や微生物活性を改善した結果、土壌肥沃度の上昇に応じて収穫量が増えました。(図 2) また、ホッカイトウキ中の有用成分であるリグスチリド※2 およびブチリデンフタリド※3 についても、土壌肥沃度に準じて高まりました。以上のことから、SOFIX を用いた栽培手法が植物の生長および特定有用成分の生成に有益な影響をもたらし、薬用植物の栽培に有用であることが示されました。

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【土壌肥沃度指標(SOFIX:Soil Fertile Index)とは】
立命館大学生命科学部生物工学科 久保 幹教授らが開発した農耕地土壌の診断技術として、有機栽培をはじめとする土壌中栄養源の質や量、微生物活性に着目した分析指標です。従来、有機農業での「土作り」は経験に頼らざるを得ず、安定的な生産が課題でしたが、SOFIX に基づき土壌成分を調整することにより、高品質な農作物を安定的に生産することが可能となりました。

【北海道暑寒別岳パイロットファームの概要】
ノエビアグループは 2005 年から運営している自社農場「北海道暑寒別岳パイロットファーム」の一部において、有機 JAS 認証(有機農産物)を取得し、2014 年よりオーガニック栽培に取り組んでおります。
所在地:北海道増毛郡増毛町湯の沢
標 高:約 400m
面 積:691 万㎡
特 徴:亜寒帯気候で育つ稀少種を含む植物や薬用植物が生育

【詳細は下記URLをご参照下さい】
株式会社ノエビアホールディングス 2016年9月28日発表
株式会社ノエビアホールディングス  公式サイト
立命館大学  公式サイト

 

 

2016年09月29日 12:01

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