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グリコ健康科学研究所長・栗木隆「Lifetime Achievement Award」を受賞/江崎グリコ

江崎グリコ株式会社の健康科学研究所長・栗木隆は、糖質工学における新たな概念「α-アミラーゼファミリー」を提唱し、その産業的な利用方法に関する研究成果が認められ、この度、欧州で開催された国際シンポジウムにおいて「Lifetime Achievement Award (生涯功労賞)」を受賞しました。2019 年 9 月 29 日(日)から 10 月 3 日(木)、スロバキアで開催された同シンポジウムで、同氏登壇の受賞講演が行われました。

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■ 国際シンポジウムについて
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国際シンポジウム“The Symposium on the α-Amylase Family”は、2001 年から 3 年に 1 度、欧州のスロバキアで開催され、糖質酵素工学を領域とする世界中の著名な研究者が集まり「α-アミラーゼファミリー」に関して、研究成果の発表やディスカッションが行われます。

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■ 今回の受賞について
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<受賞内容>
受 賞 名 : Lifetime Achievement Award (生涯功労賞)
受賞理由
α-アミラーゼファミリーの概念を世界に先駆けて提唱し、それまでの酵素の常識を覆すとともにその概念を応用して研究及び、産業化に大きく貢献した

<受賞講演>
講演題名 : It worked for me in my life as a scientist and an executive
(科学者であり企業人である私の人生に大切だったこと)
講演概要
α-アミラーゼファミリーの概念を提唱するに至った背景、仮説立証、産業に生かすまでに得た前例にとらわれない考えの持ち方や人とのつながりの大切さについて

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■ 「α-アミラーゼファミリー」の概念とその研究成果について
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「α-アミラーゼファミリー」とは「関連性が証明されていなかった様々な異なった酵素群には、深い関連性があり、環境によって、反応特異性や作用特異性が柔軟に変化するものである」という概念です。同氏は自ら発見した新酵素の一つの触媒活性中心が 4 つの異なる反応を司っていることを解明し、これが新たな概念の提唱に結びつきました。この概念は、1894 年、ドイツの化学者であるヘルマン・エミール・フィッシャーが「鍵と鍵穴説」で示した“1 つの酵素は 1 つの反応を触媒する”という従来の考えを覆し、同氏が 1992 年に世界に先駆け発表したものです。

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■ 研究成果より開発された素材について
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当社では、「α-アミラーゼファミリー」の概念を基に研究を継続するとともに、産業利用への応用を図っています。その研究より生まれた代表的な素材に下記のものがあります。<クラスターデキストリン® /高度分岐環状デキストリン>トウモロコシのデンプン由来の食品素材で、他の糖質(ブドウ糖など)に比べて、(1)消化されやすいため運動時に摂取しても胃の負担になりにくい、(2)水に溶けやすく溶液が濁ったり、固まったりしない、(3)運動時にはゆっくりと消化、吸収されるので、脂肪の分解を妨げるインスリンが過剰に分泌されにくいといった効果があります。

●POs-Ca(ポスカ®)/リン酸化オリゴ糖カルシウム
北海道産ジャガイモ由来の食品素材で、世界各国で特許を取得した、唾液に溶けやすいカルシウム素材です。むし歯の原因となる酸を作りにくく、痛んだ初期むし歯のエナメル質も結晶化します。

【詳細は下記URLをご参照ください】
株式会社江崎グリコ株式会社 2019年10月18日【PDF】発表
江崎グリコ株式会社 ホームページ

2019年10月21日 17:27

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