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和製ハーブ「クロモジ」エキス配合飴の摂取により風邪症状が低減/愛媛大学、養命酒製造

養命酒製造株式会社と愛媛大学医学部附属病院抗加齢・予防医療センターの共同研究グループは、2017/2018 シーズンに実施した「クロモジエキス配合飴」のインフルエンザ予防効果に関するヒト試験において、同様に調査した風邪症状について、解析を行いました。その結果、クロモジエキス配合飴摂取群が、プラセボ飴摂取群に比べ、風邪症状の有症期間 ※が短いことが明らかとなり、インフルエンザの予防効果に加え、風邪症状の低減効果もある可能性が示されました。また、この研究結果について執筆された論文が、『Glycative Stress Research』の Webジャーナル(2019 年 9 月 30 日発行)に掲載されました。

※発熱、喉および鼻の自覚症状がいずれか 1 つ以上あった期間

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■ ヒト試験の概要
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愛媛大学医学部附属病院に勤務する看護師ら男女 134 名を対象に、二重盲検試験を実施。1 日 3回、12 週間を試験期間とし、クロモジエキスを 67mg 配合した飴を摂取したグループと、プラセボ飴を摂取したグループで、インフルエンザ罹患の有無、風邪症状(発熱、喉症状、鼻症状の有無および有症日数)の調査結果を比較した。

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■ 結果の概要
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クロモジ配合飴摂取群の風邪症状の有症期間は、プラセボ飴摂取群に比べ有意に少なく、症状別では喉症状および鼻症状が少なかった。また、風邪症状に似た花粉症症状の影響を受ける前の 75 日までの集計では有症期間の差はより顕著であった。

愛媛大学医学部附属病院抗加齢・予防医療センター
センター長 伊賀瀬道也(いがせみちや)氏
これまでの基礎研究により、クロモジエキスには(1)ウイルスの不活化作用と、(2)感染後の増殖を抑える作用があることが報告されており、その作用はウイルスの特性に依らない「非特異的」であることが分かっています。今回の解析により、インフルエンザのみならず風邪症状についても有症期間が短くなっていたことが新たに判明しました。これは、風邪に感染してしまった後でも、クロモジエキス配合飴を摂取することでウイルスの増殖が抑えられ、予後が良好となったのではないかと考えられます。風邪はインフルエンザ同様、主にのどなどの上気道で感染するウイルス性の感染症です。本試験では、クロモジエキスを飴に配合して摂取してもらいましたが、飴をなめている数分間、クロモジのエキス成分がのどを通り過ぎながら作用することが、本結果に寄与したと考えられます。風邪は毎年多くの人が罹患しますが、ワクチンや抗ウイルス薬など、直接的に予防できる手段がありません。普段の手洗い・マスクなど基本的な予防対策に加え、手軽に始められるのど飴習慣をプラスしてみてはいかがでしょうか。

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■ クロモジについて
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クロモジは、日本の山地に自生するクスノキ科の落葉低木です。リラックス作用が期待されるリナロールを主成分とするよい香りがあり、古くから楊枝や香木、生薬(烏樟:うしょう)として使われてきました。今後もクロモジエキスの健康素材としての可能性を研究して参ります。

【詳細は下記URLをご参照ください】
愛媛大学   2019年11月11日【PDF】発表
養命酒製造株式会社 ホームページ
愛媛大学医学部附属病院抗加齢・予防医療センター ホームページ

2019年11月12日 14:51

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