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Lactobacillus helveticus SBT2171(乳酸菌ヘルベ)のアレルギー反応抑制作用を確認/雪印メグミルク

雪印メグミルク株式会社 は、この度、同社保有の新規機能性乳酸菌「Lactobacillus helveticus SBT2171株(乳酸菌ヘルベ)」の健康機能に関する新たな知見について、2019年11月19日に開催された日本食品免疫学会において発表しました。

【発表のサマリー】
これまでの研究により、過剰な免疫応答を制御することが確認されていた Lactobacillus helveticusSBT2171(乳酸菌ヘルベ)について、アレルギー反応に対する効果をヒト臨床試験で評価しました。日ごろから目や鼻の不快感があり、ハウスダストまたはダニに対する抗原特異的抗体※1)が陽性な健康成人男女 100 名(平均年齢 39.6 歳)を 2 群に分け、乳酸菌ヘルベを含有する発酵乳または乳酸菌ヘルベを含有しない発酵乳(プラセボ)を 1 日 1 本(100 ml)、12 週間摂取していただきました。

その結果、乳酸菌ヘルベを含む発酵乳の摂取により、プラセボ群と比較して、目や鼻の不快感症状スコアが有意に改善し、くしゃみの回数も同様に有意に低下しました。また、作用機序を明らかにするために、花粉アレルギーのモデルマウスを用いて、乳酸菌ヘルベ菌体を投与した時の免疫応答を調べました。その結果、乳酸菌ヘルベは腸管免疫系を介して、アレルギー反応を引き起こす抗原特異的抗体の産生と Th2 サイトカイン※2)の産生を抑制することで、アレルギー緩和作用を発揮する可能性が示されました。


※1 抗原特異的抗体:ハウスダスト、花粉などのアレルゲン(抗原)を認識した B 細胞より特異的に産生される。体内に侵入したアレルゲンと特異的に反応し、アレルギー反応を引き起こす。

※2 サイトカイン:細胞が分泌する液性因子であり、細胞間の情報伝達を仲介する。中でもインターロイキン(IL)と呼ばれる一連のグループは主に免疫系の細胞から分泌され、免疫細胞の増殖や抑制などに働き免疫系が正常に働くために重要である。

※3 制御性 T 細胞:免疫細胞の一種で、過剰な免疫応答を抑制したり、免疫の恒常性維持を担う。

※4 B 細胞:免疫細胞の一種で、抗体を産生することで生体防御に寄与する。

※5 マスト細胞:細胞質に多数の顆粒を持つ免疫細胞の一種で、抗原特異的抗体と抗原の複合体に反応し、顆粒からヒスタミン等を放出することで様々なアレルギー症状を引き起こす。

【詳細は下記URLをご参照ください】
雪印メグミルク株式会社 2019年12月3日【PDF】発表
雪印メグミルク株式会社 公式サイト

2019年12月03日 13:32

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