インフルエンザを撃退する新しい方法の可能性 【海外ニュース】

インフルエンザを撃退する新しい方法の可能性

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鳥インフルエンザウイルスだけでなく、季節性インフルエンザウイルスまでも不活性化する新しいヒト抗体が、米ハーバード大学(ボストン)医学部准教授のWayne A. Marasco博士らによって同定された。この発見は、近い将来、その年に流行するインフルエンザウイルス株に左右されない治療薬やワクチンの登場につながる可能性がある。

「これら抗体は、インフルエンザウイルスの新しい部位で確認されたもので、新しいメカニズムでウイルスを不活性化させる。全く新しい標的、メカニズム、ヒト抗体である」とMarasco氏は述べている。

インフルエンザの予防や治療は、その年に流行する最も多いインフルエンザウイルスを標的とするが、ウイルスの急激な突然変異による耐性が生じるため、毎年新しいワクチンが必要となる。しかし、今回同定された抗体は、変化により強い耐性を示すウイルスの幹状部(stem)を攻撃するもので、Marasco氏によれば、この部位は多くのインフルエンザウイルスでも変わらないという。

医学誌「Nature Structural and Molecular Biology(形態・分子生物学)」オンライン版に2月22日掲載された今回の研究で、Marasco氏らは、ウイルスが他の細胞に入り込む際に必要なインフルエンザウイルス内の蛋白(たんぱく)と結合できる10のモノクローナル抗体を同定した。これらの抗体は、ウイルスが他の細胞に入り込む能力を効率的に阻害する。

同氏らはマウスにおいて、世界的流行が懸念されているN5N1型鳥インフルエンザに対するこれら抗体の予防効果を確認。また、1918年に世界的流行をもたらしたインフルエンザウイルス株や多くの一般的な季節性インフルエンザウイルス株に対しても抗体は有効であった。

Marasco氏は「これらの抗体はインフルエンザワクチンに代わるものではないが、ウイルスの新しい部位を標的とした治療薬を開発できれば、長期間の予防が可能となる」と述べている。同氏らは、早ければ2011年にもこれらの抗体を用いた薬剤の臨床試験を開始できるとしている。(HealthDay News 2月22日)

http://www.healthday.com/Article.asp?AID=624299


2009年3月 5日 11:01 [予防]|[医療全般]|[治療]|[薬剤情報]

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