降圧薬、スタチン、アスピリンなど5剤を含む合剤で心疾患を予防 【海外ニュース】

降圧薬、スタチン、アスピリンなど5剤を含む合剤で心疾患を予防

0406.jpg

スタチン、3種類の降圧薬、アスピリンを含む合剤ができれば、心臓発作や脳卒中、その他の心血管障害リスクを低減できる安価な薬剤となる。研究者らが期待を寄せるこのpolypillポリピル(商品名;Polycap)を用いた最初の臨床試験で有用な成績の得られたことが、米オーランドで開かれた米国心臓病学会(ACC)年次集会で報告されるとともに、医学誌「Lancet」オンライン版に3月30日掲載された。

polypillは、降圧薬のアテノロール(β遮断薬)、ヒドロクロロチアジド(サイアザイド系利尿薬)、ramipril(ACE阻害薬※日本では未承認)のジェネリック(後発)医薬品と、シンバスタチン(コレステロール低下薬)、アスピリン(血小板凝集抑制薬)の5剤を含む。心血管疾患の3つの主要な危険因子である高血圧や高コレステロール、動脈血栓形成を攻撃するようデザインされており、インドのカディラ・ファーマCadila Pharma社が臨床試験を行っている。

今回の研究は、インドで医学研修を積み、現在、カナダ、マクマスター大学医学部教授のKoon Teo博士らが、心血管疾患はないものの、高血圧などの危険因子を1つ有する2,053人を対象に、インドの50施設で実施したもの。同氏らは被験者を9群に割り付け、1群にはpolypill、他の群にはさまざまな組み合わせの薬剤を投与した。

その結果、polypillによって収縮期血圧(最大血圧)は7.4ポイント、拡張期血圧(最小血圧)が5.6ポイント低下し、個々の薬剤よりも優れていた。LDLコレステロール値はシンバスタチンの個々の用量とほぼ同程度に低下。尿中の血栓関連分子レベルも低下していた。また、polypill投与群で有害な相互作用は認められなかった。

polypillの降圧作用により、心疾患リスクは24%、脳卒中リスクは33%、コレステロール低下作用により、同27%、8%それぞれ低下すると推定された。Teo氏氏は「有益な薬剤は多数あるが、これらの便益が1つの合剤で得られれば、健常者が健康維持に必要な薬剤を服用する可能性が高まる」としている。

Lancet誌の論説著者である米ハーバード大学医学部(ボストン)内科准教授のChristopher P. Cannon博士は「これらの薬剤はすべて個別に入手できるとしても、ロジスティック(配送手段)や費用、入手可能性など多くの理由で服用しないとすれば、合剤は良い方法である」としながらも、さらなる研究の必要性や、使用可能となった(認可された)場合には医師が副作用の有無を監視する必要性も指摘している。(HealthDay News 3月30日)

http://www.healthday.com/Article.asp?AID=625528


2009年4月 6日 12:23 [予防]|[薬剤情報]|[領域別疾患]

健康美容Newsモバイル

健康美容ニュースモバイルQRコード

今すぐ、ケータイでアクセス!
健康美容ニュースの全ての記事がケータイで読める様になりました!

イベント・セミナー情報

2017/5/31(水)~6/2(金)
第8回化粧品産業技術展 CITE Japan 2017

2017年5月31日(水)~6月2日(金)
第4回 イベント総合 EXPO

企画特集

中国産原料にまつわる負の要素を跳ね返す経営戦略

中国産原料にまつわる負の要素を跳ね返す経営戦略

徐々に光明が差し込みつつあるものの、どんよりと閉塞感が漂う健康食品業界。そうした中でも、着実に前進を続ける企業は数多く存在する。2001年3月の設立から業績を伸ばし続ける健康食品原料サプライヤーの株式会社中原もその一つ。なぜ同社は前進を続けられるのか。その秘訣を探った。

ドラッグストア研究会 松村 清 最新USレポート第25回

第25回 体の衰えとエイジフレンドリーな対応

エイジフレンドリーという言葉をご存知だろうか。シニアは、気は若くても体は衰えてきている。そうした衰えをさりげなくサポートすることを「エイジフレン ドリー」という。高齢社会における、サービスに付加価値を与える「エイジフレンドリーな対応」を実現するためには、加齢による肉体の変化について理解して おく必要がある。

第12回 らら女性総合クリニック 松村 圭子先生

第12回 らら女性総合クリニック 松村 圭子先生

「だらしがない」、が本来の意味の「ずぼら」。美を保つのには、とても縁がなさそうなキーワードですが、実はそうでもないらしいです。「らら女性総合クリニック」の松村啓子院長が、そのココロについて解説します。

ドラッグストア研究会 松村 清 最新USレポート第24回

第24回 心のつながり(ハイタッチ)

今後、消費社会の“主役”になりうるシニア層。確実に人口比率を増すこの層には、従来のアプローチは通用しない。キーワードとなるのは「心のつながり」だ。

「消費者の声に“本当に応える”開発者になりたい」という想いが起業の原点

「消費者の声に“本当に応える”開発者になりたい」という想いが起業の原点

26歳のときにはすでに60名もの助手を抱えるリーダーとして、製薬会社の研究・開発に没頭。健康食品メーカーに転職したのち、31歳で株式会社ライフサ ポート設立。化粧品・健康食品等のOEM受託ビジネスを中心に猛スピードで突進してきた小松氏に、今年から始動する大型プロジェクトなどを含め製品開発の コンセプトやビジョンについて伺った。

第11回 東京警察病院 澤田 彰史先生

第11回 東京警察病院 澤田 彰史先生

いま、世の中ではあらゆる場面で格差が拡大している。美の世界も例外ではない。専門家はアンチエイジングの領域にも格差があると指摘する。なぜ、抗加齢に格差がつき、広がっているのか。

健康業界・美容業界に関連するご意見・ご相談はお気軽に
Copyright© 2005-2009 健康美容EXPO [全研本社(株)] All Rights Reserved.