
足首の血流を測定する簡易な検査が、脳卒中再発リスクの高い患者の特定に有用である可能性が、新しい研究によって示された。
検査では足首と上腕の血流とを比較する。米ノースカロライナ大学(チャペルヒル)脳卒中センター所長のSouvik Sen博士らは、「2つの測定値に有意差があれば、四肢の動脈に脂質プラークが蓄積したことによる末梢性動脈疾患を有することが示唆される」と説明している。
同氏らによれば、末梢性動脈疾患が認められる脳卒中生存者や一過性脳虚血発作(TIAまたはミニ脳卒中)を経験した患者は、脳卒中リスクが高いという。Sen氏らは今回、脳卒中およびミニ脳卒中の生存者102例を対象に、血圧計カフと似たデバイスを用いてスクリーニングを行い、足首の血流を測定した。
研究の結果、患者の26%に無症候性の末梢性動脈疾患が認められた。これらの患者は末梢性動脈疾患のない患者に比べて、2年以内に脳卒中、心臓発作、死亡が生じる可能性が3倍高かった。研究結果は、米医学誌「Stroke(脳卒中)」オンライン版に8月27日掲載された。
Sen氏は「この検査は、血管イベントのリスクが高い可能性のある脳卒中/TIA患者のスクリーニングに適していると思われる。この検査は、診療所や、入院患者の場合は病室で、15分もかけずに容易に行うことができる」と述べている。(HealthDay News 8月28日)
http://www.healthday.com/Article.asp?AID=630422
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