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カプサイシンが引き起こす痛みの増強メカニズムを解明/生理学研究所

大学共同利用機関法人 自然科学研究機構 生理学研究所は、2015年4月7日「カプサイシンが引き起こす痛みの増強メカニズム −TRPV1活性化はアノクタミン1の活性化を引き起こす−」を発表しました。

唐辛子に含まれるカプサイシンが辛さ(痛み)を生じさせるメカニズムに、感覚神経にあるTRPV1(トリップ・ブイワン)というイオンチャネルの活性化が関与することは、10年以上前から広く知られています。またTRPV1と同じ感覚神経に発現しているアノクタミン1というイオンチャネルが、TRPV1とは独立して痛みを発生させることも知られています。

今回、自然科学研究機構 生理学研究所(岡崎統合バイオサイエンスセンター)の高山靖規特任助教、富永真琴教授、古江秀昌准教授は、富山大学の歌大介助教との共同研究により、カプサイシンによってTRPV1が活性化すると、アノクタミン1の活性化が強く誘発され、痛みがさらに増強することを、マウスを用いた研究によって明らかにしました。また今回の研究成果では、アノクタミン1活性の薬剤による阻害が、疼痛の緩和効果を発揮することも証明しました。

本研究成果は、米国科学アカデミー紀要(4月7日電子版)に掲載されます。

今回の発見
◎灼熱痛の引き金になるTRPV1はアノクタミン1と相互作用していました。
◎TRPV1−アノクタミン1相互作用によりカプサイシンによる感覚神経の興奮性が高まっていました。
◎アノクタミン1を阻害することでカプサイシンによる痛みが和らぐことが示されました。

※詳細は下記URLをご参照下さい
◎大学共同利用機関法人 自然科学研究機構 生理学研究所 2015年4月7日発表
http://www.nips.ac.jp/release/2015/04/_trpv1.html

◎大学共同利用機関法人 自然科学研究機構 生理学研究所
http://www.nips.ac.jp/

2015年04月07日 18:49

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