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肌内キャパシターを広げる美容成分を開発/コーセー

株式会社コーセーは、肌表面の角層細胞に存在する細胞接着因子の代謝に着目し、同社が開発した「ブッチャーズブルーム根エキス・ビワ葉エキス」を配合した化粧水の使用によって、角層細胞の間隔が広がり、肌の水分量や透明感が改善することを見出しました。この研究成果を今秋発売の新製品へ応用します。

■肌の不調の原因は角層構造の違いにあった!
肌の最外層にある「角層」は、水分の保持に関わる重要な組織です。スキンケアをしてもうるおいを感じられないような肌には何が起きているのかを調べるため、健全な肌と不調な肌の角層状態を顕微鏡にて観察しました。健全な肌は、角層細胞同士の間隙が広いのに対し、不調な肌では、角層細胞同士の間隔が狭く、角層細胞の作る構造に大きな違いがあることが明らかとなりました。(図 1)。つまり、不調な肌とは角層細胞の作るスペース“肌内キャパシター”が小さいために、角層内に細胞間脂質を抱えられる量も低下し、透明感がなく乾燥気味の“角層衰弱”に陥った肌といえます。

■“肌内キャパシター”をつくる邪魔をしているのは?
角層細胞同士をつなぐ細胞接着因子について研究を進めたところ、健全な肌の角層細胞では、細胞接着因子の発現分布が細胞の辺縁部に存在しているのに対し“角層衰弱”した肌では、細胞全面に存在していることが明らかとなりました。(図 2)。この結果から、健全な肌は細胞の辺縁部のみで点で接着することで、細胞間隔が最大限に広がり、細胞間脂質を沢山抱えることができていると考えられます。

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■細胞接着因子の代謝をサポートする美容成分
健全な肌では、表皮細胞が角層へと変化していく過程で、細胞接着因子が代謝(分解)されていくため、その代謝を促す成分を探索しました。その結果、2 種の美容成分「ブッチャーズブルーム根エキス」と「ビワ葉エキス」の組み合わせに、細胞接着因子の代謝をサポートする効果があることを見出しました。これらの美容成分を配合した製剤を肌に塗布し、使用前後の細胞接着因子の状態を調べたところ、発現状態に変化がみられました(図 3)。これは「ブッチャーズブルーム根エキス・ビワ葉エキス」を配合した化粧水製剤に、角層細胞間隔を広げ、健全な肌に導く効果があることを示唆します。

■角層構造変化が肌に与える効果
さらに配合製剤の効果について、10 名の被験者に対し、1 か月の連用試験を行いました。その結果、水分量、透明感について有意に向上することが認められました。外界からの水分を吸収し、維持する力も向上していました。「ブッチャーズブルーム根エキス・ビワ葉エキス」配合製剤の使用により、角層細胞間隔が大きく広がり、角層の水分吸収性、水分維持性が高まり、肌全体を改善に導くことで、水分量や透明感が向上したと考えられます(図 4, 5)。

※詳細は下記URLをご参照下さい
◎株式会社コーセー  2015年7月1日発表
http://news.kose.co.jp/pdf/news/20150701.pdf

◎株式会社コーセー
https://www.kose.co.jp/jp/ja/index.html

2015年07月02日 10:23

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