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「Tie2・リンパ・血管研究会」の第一回学術集会を開催

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「Tie2・リンパ・血管研究会」の第一回学術集会が、さきごろ都内で開催された。同研究会は、これまでに4回開催されてきた「Tie2フォーラム」の発展形として、発足。各分野で活躍する臨床医、基礎研究者、企業の開発担当者など、さまざまな領域の研究者が「Tie2活性化」、「リンパ管・血管の安定化」をテーマとし、研究開発、情報交換、共同研究計画の発案などを行う。

はじめに同研究会会長の大阪大学微生物病研究所情報伝達分野教授の高倉伸幸氏が登壇。Tie2の第一人者として、これまでの研究を振り返りながら、脳こうそくや緑内障、超尿病性腎症などの疾患へのアプローチなどを報告し、Tie2研究の今後の新たなステージ突入の必要性をアピールした。

「Tie2活性化による血管構造の安定化により、様々な疾病の改善が期待される。未病段階での治療や健食への応用も考えられる。そうしたことを実践していくためにはこれからは、各企業と情報を交換し合いながら、共同研究なども行い、我々としても世話人とのマッチングをサポートしていきたい」と高倉氏は、集まった企業関係者らに訴えた。

続いて、国立循環器病研究センター研究所副所長・細胞生物学部部長の望月直樹氏が「Tie2を発現する血管内皮細胞とPDGFRを発現する周細胞の相互作用による血管発生・維持」のテーマで講演。ゼブラフィッシュを使った脳内の血管内皮細胞と周細胞の挙動を動画を交え説明し、血管の発生と維持をグラフィフカルに示した。

金沢医科大学総合内科学准教授の赤澤純代氏は、臨床医の立場から微小循環の重要性を解説。様々な健康や美容への効果が、Tie2活性化やそれによる血管の安定化と密接につながっている可能性を実感として報告した。

後半では、企業の開発担当者が研究報告。姿勢とライフサイエンス研究センターの加治屋健太郎氏は、「毛細血管・リンパ管の老化対策薬剤開発」のテーマで、シベリアニンジンを使ったリンパ管の変化などをリポート。森下仁丹研究開発本部の田中幸雅氏は、Tie2とは関係ないものの、同素材の今後の機能性表示食品開発への参考として、同社のローズヒップを関与素材として機能性食品の取り組みついて解説した。

2015年10月23日 19:02