軟質性に加え復元性にも優れた高復元性微粒子の開発について/積水化成品工業

積水化成品工業株式会社は、「軟質性」に加え「復元性」にも優れた高復元性微粒子の開発に成功しました。従来の塗料、光学、化粧品分野への展開だけでなく、電子材料など新たな分野にも開拓推進してます。

【開発の経緯】
テクポリマーは、アクリル微粒子で耐候性、耐溶剤性、拡散性などに優れた特性を持っており、多岐にわたる用途でご使用頂いています。近年、その特性に加え触感性を重視する要望が強くなってきており、同社では、「ソフトフィールの付与」「耐キズ付き性の付与」などカスタマイズ対応でご要望にお応えしてきました。この度、お客様から従来の微粒子の特性を上回るキズの修復、クッション性のある微粒子のご要望があり、「軟質性」に加え「復元性」にも優れた高復元性微粒子を開発しました。

【高復元性微粒子の特長】
今回開発した高復元性微粒子は、「軟質性」と「復元性」に優れた特殊樹脂を同社独自の技術で球状化した微粒子です。特長として
◎アクリル微粒子（同社既存品）に対し、約6倍の軟質特性を持っています。（グラフ-1）
◎アクリル微粒子（同社既存品）に対し、約15倍の復元率を持ってます。（グラフ-2）
◎ウレタン微粒子に対し、約2倍の復元率を持っています。

以上の特長を持ち合わせた微粒子であり、塗料や光学部材のコーティングでは、衝撃などによる歪みを受け止め、耐キズ付き性の高いコーティング層が得られます。さらに、自己修復塗料と組合せることで、より付加価値のあるコーティング層を構築することができます。化粧品のファンデーションでは、微粒子の軟質特性と高い復元性で、軟らかさが得られます。また、粒子径についてもご要望に応じてカスタマイズ対応することができます。