(財)日本健康・栄養協会は8日、新たに4社を健康補助食品GMPに認定した。今回認定されたのは、(株)ウメケン富山工場、富士カプセル(株)食品工場、(株)三協日の出工場、富山小林製薬(株)となっている。 (株)ウメケンは取得の背景について、健康食品の原料から製品までの受託加工メーカーとして、特に丸剤を中心に事業規模を拡大してきたが、すでに業界ではGMPが必須条件となっており、これまでも自主基準でのGMP管理を行ってきたという。平成14年に増設した富山工場は、GMPに対応したハード面の充実を図った。合わせてこれまでの工場を全面的に改修し、レベル合わせを行った。ソフト面では認証制度のスタートに合わせ、ガイドラインにそってマニュアルを整備し、今回の取得に至ったとしている。 取得の感想としては「ウメケン富山工場は、早くから認証取得の準備を進め、社員教育に努めてきました。単にハードの整備だけでなく、ソフトの教育訓練、マニュアルの見直し、記録書類の作成・改善にあたってきました。その努力が認められたことを嬉しく思います。同時に社員一同、気を引き締めて取り組んで行きます。ますます需要が拡大する健康産業の「黒子」としての役割が、GMP認証を取得したことでさらに大きくなったと思います」(木矢村氏)とコメントしている。 同社の事業概要は、健康食品、有機JAS食品、自然食品などのOEM一貫製造専門で、様々な配合・剤形・包装形態の商品を世界に送り出している。 富士カプセル(株)は、7月1日に申請していた。基準書、手順書の作成は医薬品GMPをすでに導入している芝川工場を参考にした食品工場独自の基準書及び手順書がすでに存在していたため、たいした手間はかからなかったという。また、品質管理システムについても特に新たなものを導入する必要はなかったため、早期の取得となった。 取得についての感想は、「査察を受けた時は査察官のレベルが高く、医薬品工場のGMP査察とほぼ同様のように感じた。また、健康補助食品GMPは医薬品GMPを基に作成されたもののように思われた。富士カプセルのように医薬品GMPをすでに芝川工場等で実施している会社にとっては、GMPの考え方を食品工場に導入することはそれほど難しいものではないと思われるが、医薬品GMPを知らない健康食品メーカーにとっては導入に苦労するように思われる」 (東京営業部・加藤健治氏)とコメントしている。 同社は、創業以来50有余年の間、わが国のソフトカプセル受託製造のパイオニアとして医薬品、医薬部外品、化粧品、栄養補助食品、健康食品、食品の製造に携わってきた企業だ。 富山小林製薬(株)は小林製薬(株)のグループ関連会社で、もともと医薬品GMPに準拠した運営管理を行っていた。しかし、小林製薬(株)は 2002年1月から「小林製薬の栄養補助食品」の1部の製造を富山小林製薬(株)で行っており、健康食品の品質管理を一層、維持向上させることによって、安全で高品質の健康食品を顧客に提供できると考え、富山小林製薬(株)でのGMP認定取得を目指した。 小林製薬(株)広報グループ・岩田和子氏は、取得の感想として「GMP認定取得を機に、今後もさらに高品質の製品を提供できるよう、継続的に取り組みたい」とコメントした。 小林製薬(株)は、ハードカプセル、ソフトカプセル、錠剤、粉末、液体とさまざまな形態の約100種類の健康食品を販売しており、富山小林製薬㈱はその1部を製造している。 (株)三協では、取得の背景について、5年前にISO9001を取得しており、受託製造メーカーとしてGMPについても認証してもらおうと考えたとしている。スケジュールは、3月にフォーマットを作り、6月に申請したという。取得の感想としては、「ISOのフォーマットを日健栄協用に書き換えたもの。多少違う面は作ったが、GMPとしての準備は特にしていない」(石川伸行専務)。 同社の事業概要は、90%が健食の受託製造(ドリンク以外)で、残り10%がソフトカプセルの充填機、ソフトカプセル・ハードカプセル・錠剤の外観検査機の発売となっている。健食の製造は錠剤、ソフトカプセル、ハードカプセル、顆粒、小分け包装に対応している。
ウメケン、富士カプセル、富山小林製薬、三協GMP取得
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