不安症状に苦しむ人は、定期的な運動によっていくらか症状を軽減できることが、米ジョージア大学の研究者らによって報告された。不安症状は糖尿病や心疾患など慢性疾患に伴うことが多く、常に緊張していることはこれらの疾患の治療を妨げる可能性がある。
同大学運動学科のMatthew Herring氏は「不安症状は慢性的な疾患を有する人では増大すると思われるが、その症状は認識されないか、治療されない可能性がある。今回の知見は、ウォーキングやウェイトリフティングなどの身体活動が不安症状の軽減に有用であり、低コストで有効な治療であるという増えつつあるエビデンス(科学的根拠)の1つである」という。
医学誌「Archives of Internal Medicine(内科学)」2月22日号に掲載された今回の研究で、同氏らは、心疾患や多発性硬化症、癌(がん)、関節炎による慢性疼痛などさまざまな疾患を有する患者2,914人を対象とした40件の臨床試験をレビュー。その結果、90%の研究では運動プログラムに割り付けられた患者はそうでない患者に比べて、心配や懸念、神経質などの不安症状が少なく、定期的な運動は不安症状を20%低減することが示された。
これらの患者群の大多数は運動トレーニング開始時に不安症状のスコアが極めて高くなくとも、不安症状は軽減した。また、30分間の運動はそれよりも短時間の運動に比べて不安軽減に有効であったが、実施期間では3~12週間の運動プログラムが12週間以上のプログラムよりも有効であった。同氏は「短期間の運動プログラムのほうが、参加率が高く、不安軽減も大きくなる」としている。
米国運動協議会(ACE)スポークスマンのTracie Rogers氏は「運動は身体的健康を良い方向に向けるだけでなくメンタルヘルス(精神衛生)にも影響を及ぼす。また、不安に対する治療をすでに受けている人にも運動は有益である。不安症の治療中または抗不安薬の投与を受けている患者においても、運動プログラムに関与させることが非常に有益である。これらの薬剤と同様に不安を軽減する効果がある」と述べている。(HealthDay News 2月23日)
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