独立行政法人医薬基盤研究所(大阪府茨木市)と独立行政法人国立健康・栄養研究所(東京都新宿区)は、平成27年4月1日を以て統合し、国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所を設立しました。
今後、同法人については、医薬品・医療機器の創出に向けた基盤技術を中心に研究することなどを通じて、日本発の革新的な医薬品などの開発に貢献するとともに、国民の健康の保持や増進に関する調査・研究、さらには国民の栄養や食生活に関する調査・研究などを行うことにより、国民保健の向上を目指します。
両法人の統合を踏まえ、革新的な医薬品の研究開発、免疫に関する基礎研究や臨床サンプルを用いた研究などの経験及び薬用植物の鑑別や植物成分の分析などに関する技術を始めとする「医薬品等に関する専門性」と健康食品素材の安全性・有用性に関する研究、生活習慣病に関する基礎研究や疫学調査などの経験及び食品成分分析などに関する技術を始めとする「食品・栄養等に関する専門性」を融合した研究を推進し、国民の健康の保持増進や安全性の確保に資する新たな成果を生み出すため、中長期目標期間中に、医薬品と食品の相互作用に関する研究、生活習慣病の新しい予防法に関する研究及び健康に関する機能性を表示した食品の品質評価に関する研究といった新たな研究課題に取り組みます。
また、創薬支援スクリーニングセンターを改組し、機能をより強化・拡充した創薬デザイン研究センターを設置しました。同センターでは、創薬デザインに資する基盤技術の研究を推進するとともに、創薬支援ネットワークの技術的な支援を行う拠点の1つとして、抗体・核酸医薬品の候補薬スクリーニング及び最適化のほか、ワクチンの候補薬の創製、インシリコデザイン、薬用植物エキスライブラリーのスクリーニング、各種バイオリソースを活用した評価など、独自の技術や資源を動員してアカデミアなどの創薬研究を強力に支援します。
健康と栄養に関しては、国民健康・栄養調査の機能強化やデータ利活用による個人の生活習慣の改善を支援するための施策に資する研究、身体活動基準やアクティブガイドに基づく介入効果の分析やそれらの普及・活用及び改定に向けてのエビデンスの提供などの研究を行っていくとともに、健康食品等に含まれる素材や成分の使用実態の把握、食品表示を踏まえた有効性評価及び健康影響評価に関する調査研究の実施などを通じて国の施策の推進に貢献してまいります。また、栄養と身体活動の WHO 協力センターとして、アジア・太平洋地域の公衆衛生の向上に資する研究並びに活動を展開してまいります。我々の研究では、製薬業界などの産業界や大学などの研究機関のみならず、行政機関や臨床現場、地方公共団体などの産学官との連携が必要不可欠です。今後とも皆様方のご支援を賜りますようお願いいたします。
【本件に関する照会先】
国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所
戦略企画部 広瀬
TEL 072-641-9832
国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所
国立健康・栄養研究所 研究企画評価主幹 清水
TEL 03-3203-5721
※詳細は下記URL(またはPDF)をご参照ください。
◎国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所 2015年4月発表
http://www.nibiohn.go.jp/270401press.pdf
◎国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所
http://www.nibiohn.go.jp/