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省エネ対策による効果試算【節電のお願い】

蓮舫節電啓発等担当大臣からの節電のお願い 

平成23年3月16日

1.3月 11 日に発生した東北地方太平洋沖地震において被災をされた皆さんに心からお見舞いを申し上げます。また、救援、救出に当たって全力を挙げていただいている自衛隊、警察、消防、海上保安庁、そして各自治体、関係各位の本当に身を惜しまない努力に心から感謝を申し上げます。 

2.今回の地震の被害に関連し、電力供給の問題が生じています。 

電力供給に関しては、まず被災地の復旧を最優先に考えなければなりません。併せて、東京電力管内、東北電力管内において、電力供給が通常と比較して大幅に落ち込んでいる問題に対応しなければいけません。 

3.国民の皆さん一人ひとりへのお願いです。 

この困難に当たって、「今、自分に何ができるか」を是非考えていただきたいと存じます。小さなことかもしれませんが、おひとりおひとりができることとして、「節電」に力を合わせていただけないか、これが私の皆さんへのお願いです。ひとつひとつは小さくても、その積み重ねによって、この問題を解決する大きな力になると考えています。 

4.電力需要の 3 割以上が家庭での使用です。その機器別消費電力を見ると、暖房、照明が大きく、また温水便座やガス温水機などの待機電力も無視できません。別紙に記載された効果の試算のように、家庭内での節電に取り組んでいただくことで大きな効果が期待できます。家庭内での徹底した節電をお願いいたします。 

5.企業等におかれても事業面での節電のご協力をいただいているところですが、さらにオフィス環境等の面からも以下の例のような可能な限りの取り組みをお願いいたします。 

〇ウォームビズの徹底による暖房の停止  つける場合も 19℃以下を目安に

〇廊下等の電灯を最小限に –

〇使用していない部屋やスペースの電灯を切る 

〇昼休みの消灯の徹底 

〇エレベーターの稼働台数を最小限にし、可能な限り階段を使用する 

〇コピー機、複合機の稼働台数を最小限に 

6.また、政府関係機関、地方自治体の皆さんには、率先して、節電に取り組んでいただくことをお願いしたいと思っております。国民の皆さんに節電をお願いしているということを十分に考慮し、これまでの対策を徹底するだけではなく、更に節電対策を進めていただくよう、お願いいたします。 

7.皆さんの一つ一つの節電の積み重ねが、電力需給全体に大きな意味を持つことになりますので、最大限の節電のご協力をお願いいたします。 

8. 国民の皆さんには、大変なご不便をおかけすることになります。今回の未曾有の災害により被災地はもちろんのこと我が国全体が非常に厳しい状況にあることをご認識いただき、皆さんの力をいただけるよう、重ねてご理解とご協力をお願いいたします。 

皆さんの力を結集して一丸となって立ち向かうことで、我が国がこれまで幾多の困難を乗り越えてきたように、今回も必ずやこの困難を乗り越えることが出来ると信じております。 

※ 節電について特別のご協力をお願いするのは、被災地を除く東京電力、東北電力管内の 皆様です。 

※ 周波数の違いなどにより、電力融通に限界があるため、東京電力及び東北電力管内以外 の地域の方の節電の寄与度は限界があります。これらの地域の管内の皆様におかれては、 通常の節電努力をお願いします。

(別紙) 

各種家電製品の省エネ対策による効果試算 

内閣官房(節電啓発等担当)

経 済 産 業 省 

家庭での省エネ・節電の実践として次のような取組をお願いいたします。それぞれの取組で下記のような省エネ効果が期待できます。 

※ 以下は、様々な仮定をおいた上での試算であり、削減効果を保障するものではありません。また、機器の性能によって削減効果も変わる場合があります。 

【エアコン】(2.2kW エアコン(6畳用)の場合) 

〇暖房時に設定温度を1℃調整することにより、10%の消費電力を削減できる。

 なお、フィルター目詰まりが無い場合、ある場合に比べて暖房時6%の消費電力を削減できる。 

 【温水洗浄便座】 

○ふたを閉めることによる省エネ効果は大きく、貯湯式で 11%、瞬間式で 19%の削減効果がある。ふたが開いている場合は、ふたが閉まっている場合に比べて、便座表面温度も低くなり、冬期には貯湯式で平均 2.4℃、瞬間式では平均 3℃の差が生じている。 

○便座部及び加熱部の両設定を中から低にすると、貯湯式で14%、瞬間式で12%の消費電力量を削減できる。 

○節電モード(一定時間消費電力量が制御部のみとなる節電機能)を最大限利用すると、消費電力量を貯湯式で 29%、瞬間式で 25%削減することができる。

これに設定温度の変更を組み合わせると、貯湯式で 38%、瞬間式で 33%の消費電力量を削減できる。 

【冷蔵庫】(400 リットルクラス冷蔵庫の場合) 

○冷蔵強度を強から中に変更したときの省エネ効果は、平均で 11%。このとき、冷蔵室温度は 1~2℃、冷凍室温度は 2~2.5℃上昇する。 

○冷蔵庫いっぱいに詰め込んだ場合に比べ、1/2 詰め込んだ場合詰め込み直後の電力は平均で 8%削減できる。 【PC およびインターネット接続機器】 

○PC 不使用時にコンセントを抜くと、デスクトップ/ノートブック PC でそれぞれ 14%、24%省エネとなる。 

○低電力機能として、モニタ電源オフではなくシステムスタンバイ、システム休止を使用すると、デスクトップ/ノートブック PC でそれぞれ 14~15%、8~9%省エネとなる。 

○PC の電源を常時オンしている場合、低電力機能をモニタ電源オフからシステムスタンバイやシステム休止に変更すると、70~90%省エネとなる。不使用時に電源をオフすると、80~90%近く省エネとなる。 

○インターネット接続機器を使用する場合、PC 使用時のみ電源を入れると 9 割以上省エネとなる。 

【電気衣類乾燥機】(6kg ドラム式洗濯乾燥機及び 5kg 独立型乾燥機) 

○独立乾燥機において容量 100%の標準ケースと容量変更ケース(80%、60%、40%)で乾燥運転を実施した結果、容量 100%の運転が一番効率的。 

○独立乾燥機において 40%容量で 2 回乾燥機を使用する場合に比べて、80%容量で 1 回乾燥機を使用する場合は、消費電力量を年間で 10%程度削減できる。 

○独立乾燥機において目詰まりを除去した場合、フィルタ 1/2 を目詰まりさせた場合に比べてエネルギー消費量を 7%削減できる。 

○年平均条件で自然乾燥試験を行った結果、8 時間後にまだ乾燥していないのは、バスタオル、パジャマ、ブリーフであった。これら 3 種類の模擬洗濯物について、自然乾燥 8 時間後の補助乾燥運転を行った。運転モードとして自動運転する場合と、単位運転時間ずつサイクル運転する場合を比較すると、自動運転よりも単位時間ずつのサイクル運転の方が消費電力量を半分程度に抑えられた。乾燥機のみで乾燥する場合に比べて、自然乾燥を併用する場合、消費電力量を 7~8 割程度削減できる。 

【ガス温水機器、TV 等映像・音響機器等】 

〇家庭の消費電力量のうち約6%が待機電力消費。このうちガス温水機器など給湯機器の待機電力消費が約 30%を占め、また上記のパソコンなどのほか、テレビや HDD/DVD プレーヤーなど映像・音響機器の待機消費電力も約 25%を占める。こうした給湯機器、映像・音響機器についても使用するときにのみ電源を入れるようにすると大きな省エネ効果がある。  

 【照明】(60W 形電球形蛍光ランプ、白熱電球の場合) 

○立ち上がりの影響による消費電力量増加は非常に小さく、再点灯までの時間が1分でも、一度消灯するほうが省エネとなる。 

出典: 

・資源エネルギー庁委託調査「ライフスタイルチェック 25」の各種行動エネ効

果に関する調査(平成 16・17 年度版、(財)省エネルギーセンタ-) 

・資源エネルギー庁委託調査「平成 20 年度待機時消費電力調査報告書」((財)

省エネルギーセンター)

 

2011年03月16日 16:31