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キャンドルブッシュを含む健康茶-下剤成分(センノシド)を含むため過剰摂取に注意/国民生活センター

「おなかがスッキリするという植物を含む茶葉を購入し飲んでいたところ、効果があり過ぎる」という健康茶に関する相談が寄せられたため、原材料表示を確認したところ、「キャンドルブッシュ」と呼ばれる植物が使用されていました。

キャンドルブッシュ(別名:ゴールデンキャンドル、ハネセンナ、学名:Cassia alata (カッシア・アラタ))は、「便秘によい」「ダイエットによい」などといわれており、健康茶等によく使用されているマメ科の植物ですが、医薬品として使用されるセンナ(学名:Cassia angustifolia Vahl(チンネベリ・センナともいう)またはCassiaacutifolia Delile(アレキサンドリア・センナともいう))の同属植物であり、センナと同様に下剤の作用があるセンノシドという成分が含まれているとの報告があります(注1)。

そこで、湯で抽出した健康茶の成分を調べたところ、下剤としての生理作用を及ぼす可能性のある量のセンノシドが含まれており、使用には注意が必要であると考えられました。なお、「キャンドルブッシュ(ハネセンナ)」は、薬事法において全草が「医薬品的効能効果を標ぼうしない限り医薬品と判断しない成分本質(原材料)」とされており、食品に使用することができます。

また、医薬品成分であるセンノシド自体を食品に添加することはできませんが、食品の原材料として使われ、それに由来するセンノシドの食品中の含有量には特に規制が設けられていません。PIO-NET(パイオネット:全国消費生活情報ネットワーク・システム)(注2)には、キャンドルブッシュを含む健康茶に関する危害事例が21件あり(2008年4月1日以降2013年12月13日までの登録分)、その内訳は消化器障害が18件、その他の傷病及び諸症状が3件であり、そのほとんどは下痢・腹痛等を伴う消化器障害の事例でした。

そこで、市販のキャンドルブッシュを使用した健康茶を利用することによって、どれくらいセンノシドを摂取する可能性があるのか、十分な注意表示はあるのか等を調べ、消費者に情報提供することとしました。

(注1)参考:独立行政法人 国立健康・栄養研究所 「健康食品」の安全性・有効性情報「センナ」とその類似植物について、ハネセンナ、ゴールデンキャンドル、ゴールドブッシュ

(注2)PIO-NET(パイオネット:全国消費生活情報ネットワーク・システム)とは、国民生活センターと全国の消費生活センターをオンラインネットワークで結び、消費生活に関する情報を蓄積しているデータベースです。件数は本公表のために特別に事例を精査したものです。

◎テスト実施期間
検体購入:2013年10月
テスト期間:2013年10月~12月

◎キャンドルブッシュとは(注1)
南アメリカ原産のマメ科の低木で、約3mに成長します。葉は幅広の楕円だえん形で、葉軸から左右に6~12対並びます。葉の長さは約15cm、幅は8cm。花は鮮やかな黄色で丸みを帯び、5枚の花弁からなります。フジやヒヤシンスのように柄のある多数の花が花軸に総状につきます(写真1)。果実は熟すと暗褐色になる豆果です。俗に「便秘によい」「ダイエットによい」などといわれていますが、ヒトでの有効性・安全性については、十分なデータが見当たりません。センナの同属植物であり、小葉・葉軸・茎・花などにも、センノシドが含有されていることが報告されて
います。

◎テスト対象銘柄
インターネットの通信販売及び大手ドラッグストア等で購入可能な銘柄を中心に、「キャンドル
ブッシュ」「ゴールデンキャンドル」「ハネセンナ」「カッシア・アラタ」が原材料一覧の上位に記
載されているティーバッグタイプの健康茶15銘柄をテスト対象としました。

キャンドルブッシュを含む健康茶-下剤成分(センノシド)を含むため過剰摂取に注意
◎国民生活センター
国民生活センター2014年1月23日発表
http://www.kokusen.go.jp/pdf/n-20140123_1.pdf

2014年01月27日 13:00