1.目的
ステロイドを使わず、漢方でアトピー性皮膚炎の治療を行うとインターネットのホームページでうたっていた山口医院(横浜市都筑区中川1丁目5番9号)を受診して処方された「漢方クリーム」について、「顔用の漢方クリームを使用したところ、肌の状態が改善されたが、使用をやめたところ、元に戻った。」「漢方クリームにステロイドが含有していないとうたっているが、効果がありすぎる。」「ステロイドが含有されていないという漢方クリームを使用すると良くなり、やめると症状がぶり返す。」といった相談が消費生活センター等より寄せられ、複数の当該品にステロイドが含まれていないかを調べました。
調査の結果、当該品には、外用ステロイドホルモン製剤の有効成分の作用の強さとして5段階に分類されている中の最も強いランクにあるプロピオン酸クロベタゾール(クロベタゾールプロピオン酸エステル)が、国内で医薬品として承認されているプロピオン酸クロベタゾール製剤とほぼ同程度含まれていました。当センターでは、テスト結果等を関係行政機関に情報提供等しておりましたが、今般消費者に周知するため情報提供することとしました。消費者庁のリコール情報サイトにも掲載されています(注1)。
なお、PIO-NET(パイオネット:全国消費生活情報ネットワーク・システム)(注2)には、当該医院に係る相談が11件あります(2008年4月1日以降受付、2014年2月15日までの登録分)。
(注1)消費者庁 リコール情報サイト
横浜市都筑区の山口医院が処方した「漢方クリーム」 – その他
http://http://www.recall.go.jp/all_ages/detail.php?rcl=00000008825www
(注2)PIO-NET(パイオネット:全国消費生活情報ネットワーク・システム)とは、国民生活センターと全国の消費生活センター等をオンラインネットワークで結び、消費生活に関する情報を蓄積しているデータベースです。件数は本公表のために特別に事例を精査したものです。
※詳細は下記URLをご参照ください
◎ステロイド不使用をうたった医療機関で処方された漢方クリームにステロイドが含有
独立行政法人国民生活センター 2014年3月11日発表
http://www.kokusen.go.jp/pdf/n-20140311_1.pdf
◎独立行政法人国民生活センター
http://www.kokusen.go.jp/