年1回の血液検査で卵巣がんによる死亡を20%減らせる可能性 【海外ニュース】

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年1回の血液検査で卵巣がんによる死亡を20%減らせる可能性

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閉経後女性に年1回の卵巣がんスクリーニング検査を実施することにより、卵巣がんによる死亡を20%低減できる可能性があることが、英国の大規模研究で示唆された。

卵巣がんはほとんどが進行した段階で診断され、患者の60%は5年以内に死亡している。しかし、新たに開発されたソフトウェアを用いて血液検査結果を分析することにより、定期的な検査でがんを早期に発見でき、死亡率の大幅な低減が期待できるという。

研究を率いた英ロンドン大学(UCL)教授のIan Jacobs氏は、「いずれ乳がんや子宮頸がんのように、国による卵巣がんスクリーニングプログラムが利用できるようになる展望が開かれた」と述べている。この研究は「The Lancet」オンライン版に12月17日掲載された。

今回の試験では、2001~2005年に50~74歳の女性20万人以上を登録し、スクリーニングを受けない群(全体の50%)、血液マーカー(CA125)と超音波による検査を年1回受ける群(25%)、超音波検査のみ受ける群(25%)の3群に無作為に割り付けた。この新しい検査法は1回限りの血液検査ではなく、CA125を経時的に分析して著明な増大を検知するもの。約11年の追跡期間中に、スクリーニングを受けなかった群では630 人、血液検査群では338人、超音波検査のみの群では314人が卵巣がんと診断された。

初回の分析では、スクリーニングによる有意な救命効果はないようにみえたが、登録時点で未診断の卵巣がんがあった女性を除外すると、平均20%の死亡率低減が認められた。Jacobs氏によると、卵巣がんによる死亡を1件防ぐのに641人のスクリーニングを実施する必要があるというが、米国がん協会(ACS)のRobert Smith氏は、「追跡期間が長くなるほどこの数字は小さくなると思われる」と述べている。

今回の研究では、血液検査を受けた女性において、1万人あたり14人が不必要な外科手術を受け、そのうち3%が術後に主な合併症をきたしていた。Jacobs氏は、さらに追跡を続ければ、スクリーニングのリスク・ベネフィット比や費用対効果に関する疑問も解消されるはずだと述べている。

付随論説を執筆したUMCユトレヒトがんセンター(オランダ)のRene Verheijen氏は、「卵巣がんのスクリーニングと早期発見が、高額にもかかわらず生存率向上にさほど効果を上げていない治療に代わる、有効な対策となる可能性がある。一方で、すべての女性で同じ結果が得られるかどうか、さらに研究を重ねる必要がある」と指摘している。(HealthDay News 2015年12月17日)

http://consumer.healthday.com/cancer-information-5/mis-cancer-news-102/annual-blood-test-might-help-prevent-deaths-from-ovarian-cancer-706257.html
Copyright (c) 2015 HealthDay. All rights reserved.

(参考情報)
論文アブストラクト:
http://www.thelancet.com/journals/lancet/article/PIIS0140-6736(15)01224-6/abstract

 

2016年1月 6日 17:54 [女性の健康]|[妊娠・出産・育児]|[癌(がん)]

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