塩分の健康リスクを検証、最新の研究報告 【海外ニュース】

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塩分の健康リスクを検証、最新の研究報告

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塩分の摂り過ぎは高血圧の原因となるため好ましくないと昔から言われているが、25年に及ぶ新たな研究で、少量の塩分でも早期死亡リスクを上昇させる可能性が示された。

今回の研究によると、たとえば普段1日小さじ1.5杯(約9g)の塩分を摂取している場合、1日の塩分摂取量がさらに小さじ半分未満(約2.5g、ナトリウム換算で1,000mg)増えるだけで、早期死亡リスクが12%上昇することが判明した。ナトリウム摂取量が1,000mg増えるごとに、リスクは12%ずつ上がり続けるという。一方、塩分の摂取を制限すれば早期死亡リスクが15%低減する可能性があることもわかったが、この点は統計的に有意ではなかった。

米ハーバード大学公衆衛生学部(ボストン)疫学教授のNancy Cook氏らによる今回の研究では、1日のナトリウム摂取量が2,300mg(食塩小さじ1杯、約6g)未満の人は、3,600mg(小さじ1.5杯、約9g)の人に比べて、死亡リスクが25%低いことが明らかにされた。研究の詳細は「Journal of the American College of Cardiology」に10月3日オンライン掲載された。

米国心臓協会(AHA)は現在、1日のナトリウム摂取量を2,400mg以下に抑えることを推奨しているが、心臓のためには1日1,500mg以下が理想だとしている。しかしCook氏によると、塩分摂取量と死亡の関係については見解が分かれている。高塩分が有害であることは既に受け入れられているものの、極端なナトリウム低値が有益であるか否かには議論の余地が残る。また、減塩は血圧の低下に有用であることは知られているが、心疾患や死亡の低減につながるかどうかは明確にされていなかった。

今回の研究は因果関係を裏づけるものではないが、「塩分摂取量と死亡率の直接的な関連を明らかにした」と同氏は言う。このことは、塩分摂取量が最も少ない人が最も早期死亡リスクが低いことを意味するという。さらにCook氏は、この研究では高血圧や心疾患のない健康な男女を対象としたため、これらの因子による潜在的なバイアスが少ないと指摘している。

今回の研究は、Trials of Hypertension Prevention(TOHP、高血圧予防研究)I(1987~1990年)およびII(1990~1995年)を対象とした。これらの研究では被験者を、塩分を制限する群と自由に摂取する群に無作為に割りつけ、尿検体により塩分摂取量を評価した。追跡期間中に、塩分制限群3,000人強のうち241人、非制限群3,000人弱のうち272人が死亡した。

米ニューヨーク大学(NYU)ランゴン医療センターのSamantha Heller氏は、塩分を摂りすぎる原因は食事パターンにある可能性が高いと指摘。西洋式の食事は加工食品や冷凍食品、質の悪い食品などを多く含み、これらには余分な塩分が添加されているため、塩分過多およびそのほかのさまざまな理由から、心疾患や高血圧がん糖尿病、肥満などの疾患リスクを上昇させるという。

雑誌の付随論説の著者らは、「本研究および既存研究は、高塩分食を摂っている人は中等度まで摂取量を制限するよう示唆している。一方で、塩分摂取量が低度および中等度の場合を比較する無作為化比較対照臨床試験が必要である」と指摘している。(HealthDay News 2016年10月3日)

https://consumer.healthday.com/vitamins-and-nutrition-information-27/salt-and-sodium-news-591/dropping-the-salt-in-your-diet-may-boost-your-heart-health-715456.html
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2016年10月11日 13:01 [生活習慣病]|[研究発表]
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