ドイツの特殊化学品メーカー、ランクセス(LANXESS)は、欧州連合(EU)においても新たな天然成分由来の飲料用保存料「ナガルド®(Nagardo®)」の、非アルコール向けの使用が承認されたと発表しました。
ランクセスの天然抗菌剤担当のグローバルマーケティングディレクターであるモニカ・エベナー(Monika Ebener) は次のように述べています。
「EUでの承認により、ランクセスは『ナガルド』の世界的な普及を拡大していくことが可能となりました。この保存料は、すでに米国、オーストラリア、ニュージーランド、およびカナダで実績があり、ランクセスは、その他の市場でも『ナガルド』の展開を目指します。この度、私たちの主要市場の一つであるEUにおいても、この天然成分由来の保存料を発表できることを嬉しく思います」
(写真:ランクセスAG)
EUでの承認は、評価プロセスが厳格なことから、その他の承認の基準とみなされています。今回の承認により、欧州の飲料メーカーは長く待ち望んだ天然成分由来の保存料を使用できるようになります。飲料メーカーは製品の品質を確実かつ効率的に保護できるだけでなく、消費者の天然由来原料への高まる需要を満たす製品群を導入することが可能になります。また、「ナガルド」の使用は、容器に使用されるプラスチック量の削減につながるほか、高温充填やトンネル殺菌から「ナガルド」による低温充填へと切り替えることでエネルギーの使用量を減少し、企業の持続可能性目標の達成にも貢献します。
「ナガルド」は様々な飲料カテゴリーで使用されており、これは幅広い市場がこの天然成分由来の保存料による飲料保護を活用できることを意味しています。
「ナガルド」の開発には、10万以上の天然素材を使った包括的なスクリーニングプロセスで発見された食用キノコから抽出される糖脂質をベースにしています。「ナガルド」は、自然界でのみ獲得可能な有効性を発揮することで知られ、必要な添加量は、一般的に使用されている合成保存料の50分の1の量で済みます。「ナガルド」は現在、非アルコール飲料市場で最も有効性の高い天然成分由来の保存料です。
‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
世界最大級の国際飲料・液状食品技術見本市「ドリンクテック(drinktec)」で「ナガルド」を欧州向けに発表
‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
「ナガルド」は、2022年9月12日から16日にドイツ・ミュンヘンで開催される世界最大級の国際飲料・液状食品技術見本市「ドリンクテック(drinktec)」において、欧州で初めて公式に発表されます。
飲料安定化の主要技術の1つである低温殺菌料「ベルコリン® (Velcorin®)」を擁するランクセスは、「ドリンクテック(drinktec)」において両方の技術を初めて同時に紹介します。「ベルコリン」の低温殺菌料としての価値はすでに実証されていますが、エベナーは、「ベルコリン」と「ナガルド」は同じ市場シェアを競うものではないと言います。ランクセスは飲料用殺菌料及び保存料のソリューションプロバイダーとして、飲料メーカーが新たな製品を創造する際の、第二の選択肢を提供できるようになります。飲料保護のさらなる充実のために、「ベルコリン」と「ナガルド」を組み合わせて使用することも可能です。
‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
■ ランクセスについて
‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
ランクセスは、世界33カ国で事業を展開する大手特殊化学品メーカーです。2021年の総売上は76億ユーロにのぼり、全世界の従業員数は約 15,100人です。主な事業は、中間体、添加剤、特殊化学品及びプラスチックの開発、製造とマーケティングです。ランクセスは、持続可能性に優れた企業を選定する「ダウ・ジョーンズ・サステナビリティ・インデックス」のワールド・インデックス(DJSI World)、ヨーロッパ・インデックス(DJSI Europe)及び「FTSE4Good」の構成銘柄です。
【詳細は下記URLをご参照ください】
・ランクセス株式会社 2022年7月28日発表
・ランクセス株式会社 公式サイト