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ヘルス&ビューティ部門の強化策奏功し子会社の粗利益率改善

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スギホールディングス (愛知県、 以下スギHD) がこのほど発表した2010年2月期連結決算によると、 子会社でディスカウント型ドラッグストアを展開する飯塚薬品の収益改善が進んでいることが明らかとなった。 

07年に子会社化して以来、 業績が伸び悩んでいた飯塚薬品だが、 当期はスギHDがスーパーバイザーを送り込んで営業体制を強化。 制度化粧品の導入をはじめとするヘルス&ビューティ部門の強化策が奏功し、 粗利率が0・2P改善するなど収益性を高めている。

営業損失も前期の7億5200万円から4億6500万円へと赤字幅が縮小した。 次期には、 「目標だった」 (丹羽淳広報・IR室長) という統合以来初の黒字化が実現する見通しだ。 5店の退店を実施して1店舗あたりの売上高を増加させるほか、 化粧品導入のために全店舗の約7割にあたる48店舗を小改装するなどビューティ部門を強化することで、 黒字化を目指していく。 

スギHDの業績は、 売上高が前期比7・8%増の2935億1100万円となり11期連続で増収を達成した一方で、 営業利益は当期から連結対象に加えた治験事業の営業損失などにより14・3%減の101億4500万円、 純利益は子会社ジャパンのスギHDへの資産売却や治験事業の減損処理などに伴う特別損失の計上により、 3・6%減の51億8000万円となった。 

また、 前期は計71店舗 (関東24、 中部20、 関西27) を新規に出店した結果、 総店舗数は退店の24店を差し引き、 前期比47店増の725店舗 (関東168、 中部319、 関西238、 2月末現在) となっている。 

4月20日に都内で開かれた説明会で、 杉浦広一・会長兼CEOは 「リーマンショック以降、 基盤とする中部エリアが自動車関連企業を中心に失業率が高まるなど、 経営環境は厳しかった」 と総括した。 

中核となる調剤併設型ドラッグストアのスギ薬局は、 売上高が10・0%増の2052億4300万円、 営業利益が4・8%減の93億6500万円となった。 厳しい経営環境下でも、 既存店の売上伸び率は1・0%と増加し、 力強く推移した。 エリア別では基盤となる中部、 商品群別ではビューティケアやヘルスケアなどがそれぞれ減少した一方で、 関東エリアと調剤部門が牽引役となったほか、 客数、 客単価がともに微増したことが影響したものとみられる。 

スギHDの今期の見通しは、 引き続き個人消費の低迷が続くとの観測や、 インフルエンザ特需や花粉症関連商材の反動減により、 上期の営業利益は5・3%の減益と見込むものの、 「下期以降は消費がやや上向きになるのでは」 (杉浦会長兼CEO) との予測のもとで、 通期では上期の減益分を挽回し、 10・4%の増益を見込んでいる。 スギ薬局も同様に、 営業利益を上期4・7%減とするものの、 通期では7・8%増への巻き返しが可能と見込んでいる。 なお、 新規出店は90店舗 (うちスギ薬局85) を予定する。