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ココアの健康機能最前線

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森永製菓(株)(東京都港区、矢田雅之社長)は2010年11月10日、都内で「冬の脅威から体を守る! ココアの健康機能」のテーマでプレスセミナーを開催した。

同社・亀井優徳研究所分析研究室長は「新型インフルエンザウイルスワクチン接種時の免疫賦活効果」と題し、講演。これまでにココアの熱水抽出液がin vitro及びin vivoでインフルエンザウイルスの感染抑制効果が確認されていることを踏まえ、ヒトでの臨床試験を行った結果を報告した。

実験は、新型インフルエンザに罹患歴がない健常人を対象にココア摂取群(1日一杯、63人)、対照群(60人)で実施。新型インフルエンザワクチン接種前1週間と摂取後2週間の計3週間で行われた。その結果、ともに中和抗体価が有意に上昇したが、その程度に有意差はなかった。

また、NK活性においては、両群ともワクチン接種により有意に上昇。さらにココア摂取群は、対照群に比較し、NK活性の上昇程度が有意に高かった。こうしたことから、ココア摂取により、獲得免疫(中和抗体価)だけでなく、自然免疫(NK活性)も増強するので、インフルエンザウイルス感染に対し、より高い予防効果が期待できると考えられると考察した。

続いて、埼玉医科大学総合医療センター間藤卓氏が「臨床現場におけるココア飲用の実態」のタイトルで講演。現場でのココア摂取者の状況を踏まえ、同氏の個人的見解として、カゼの発症を抑えることはないが、その症状を軽くする効果があると考えられ、今後の研究課題として注目されると話した。

ココアは、リラックス効果や冷え性改善効果、ポリフェノールによる抗酸化作用、ピロリ菌に対する殺菌効果が発表されるなど、おいしく楽しめる健康飲料としても親しまれ、今年度の市場規模は185億円ともいわている。

2010年11月10日 15:48