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老化治療の最前線をテーマに2トップが講演

テロメア最先端医療医学学会(小松榮富名誉理事長)はさきごろ、テロメア研究の先端を行く専門家を招へい。老化治療の最新動向をテーマに講演した。

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注目が集まったのは、初来日となったジョセフ・ラファーエル医師。米国医科大学医学部のメンバーで、内科認定医である同氏は、実年齢に関わらず体を若く元気に保つ“健康年齢”の延長を、エビデンスに基づくアプローチで推進。その最新の実験データや事例報告、テロメア研究の秘める可能性などを、臨床医の立場からより現実的に提示した。

続いて登壇したビル・アンドリュース博士は、テロメア短縮が人間の寿命延長につながるとの仮説のもと、テロメアの短縮速度を遅らせるテロメラーゼ誘導活性化物質を探しだし、その解明を続けるテロメア研究の第一人者の一人。今回、血液検査によるテロメア分析およびテロメアを長くする施術の現状と今後について講演し、着実に前進する研究の最新情報を公開した。

同氏の老化治療における理論は、細胞分裂回数の限界が老化につながり、その原因は、テロメアDNAの長さが短縮するためであり、その短縮を遅らせるテロメラーゼ誘導活性化物質を突き止めることが、予防医学、ひいては老化治療につながるというもの。従来の老化の捉え方を覆す発想はまさに革新的だ。

老化が病気、という画期的なアプローチは、超高齢化に突き進む日本において注目度が高く、この動きにいち早く賛同する形で、テロメア最先端医療医学学会も設立され、同氏の研究のサポート体制を整備している。同氏自身も、日本への関心が強く、研究の進展に比例するように来日頻度を高めている。

研究成果を応用したサプリメントや化粧品はすでに実用化のめどが立っており、医薬品も実験レベルで製品化のカウントダウンに入っている。ほとんどの病気はテロメア短縮に関連するともいわれており、今後の研究の進展が大いに期待される。

2017年05月18日 19:13