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機能性脂肪酸 HYA 食後血糖上昇抑制効果を確認-実用化目指す-/日東薬品工業

医薬品の製造販売を手掛ける日東薬品工業株式会社は、10月11日(水)~13日(金)にパシフィコ横浜で開催されたBioJapan2017にて、京都大学農学研究科 小川順教授、東京農工大学 木村郁夫テニュアトラック特任准教授と、スポンサーセミナーを開催し、機能性脂肪酸HYA(以下、HYA)の食後血糖の上昇抑制効果を臨床試験で確認したことを発表しました。

HYAは植物油に乳酸菌を加えて、植物油中のリノール酸[*1] を変換することで作られるシス型のオメガ6脂肪酸[*2]であり、腸管ホルモンであるGLP-1 [*3] の分泌を促進することをマウスを用いた試験で確認しています。

GLP-1は、すい臓からのインスリン [*4] 分泌を促進することから、HYAに血糖値を改善する効果があることが期待されています。そこで本研究では、HYAを摂取することによる食後の血糖値への効果を確認しました。

20~69歳の男女で食後の血糖値が高め 5 の60人を対象に、 HYAまたはプラセボ 6 を食事(親子丼)と共に摂取し、食後120分間の血糖値を測定しました(グラフ1)。

HYAを摂取していない場合と比べ、 HYAを同時に摂取した場合には食後の血糖値の上昇が抑制されることが確認されました。

以上の研究結果から、食後の血糖値上昇の抑制にHYA が役立つ可能性があることを臨床試験で確認しました。

また、HYAは国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構の平成28年度「中堅・中小企業への橋渡し研究開発促進事業」に採択されており、日東薬品は引き続き、HYAが持つ健康に有益な効果の研究に取り組むとともに、平成31年を目標に血糖値や肥満が気になる方に向け、代謝改善を目的とした、特定保健用食品や機能性表示食品としての実用化を目指します。

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参考文献:
PROGRESS IN MEDICINE 2017-9
Effects of the Intake of HYA-containing Food on Postprandial
Hyperglycemia : a Randomized , Placebo-controlled , Doubleblind
Crossover Trial

注釈
[*1] リノール酸:
不飽和脂肪酸のひとつで、人は体内に合成できないため、食品から摂取する必要があるとされる必須脂肪酸。

[*2] オメガ6脂肪酸:
脂肪酸のメチル末端から6位の炭素に二重結合を持つ脂肪酸。

[*3] GLP-1:
グルカゴン様ペプチド-1のこと。インスリンの分泌を促進するホルモン(インクレンチン)の一種で、小腸から分泌される。

[*4] インスリン:
すい臓から出るホルモンの一種で、血糖値を調節する働きをもつ。食後に増加した血糖は、インスリンの働きによってエ
ネルギーとして利用されたり、臓器に蓄えられたりと速やかに処理される。

[*5] 食後の血糖値が高め:
食事摂取後30分の血糖値が、140mmg/dl以上199mg/dl以下の人。

[*6] プラセボ:
外観・味などは同じであるが、薬理効果のない乳糖・でんぷんなどや、他の標準薬で製した薬。

■リリースについての問い合わせ先
日東薬品工業株式会社 研究開発本部 担当: 吉本
電話 : 075-921-5344/FAX : 075-924-2702
メールアドレス: r.yoshimoto@nitto-ph.com

【詳細は下記URLをご参照ください】
日東薬品工業株式会社  2017年10月16日【PDF】発表
日東薬品工業株式会社  公式サイト

[特集]機能性表示食品制度[機能性表示対応素材]《更新随時》

 

 

2017年10月17日 10:44

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