東京急行電鉄が運営母体の 「ranKing ranQueen (ランキンランキン)」 は、 首都圏を中心に全国12店舗を展開している。 流行りの商品と注目の商品だけを取り扱うコンセプトショップだ。
店内には、 食品・飲料・雑誌・CD・化粧品・日用品などバラエティに富むジャンルの売れ筋商品がランキング順に陳列されており、 店に訪れれば今の流行をキャッチできると同時に、 実際に商品の購入ができる。
化粧品関連の取り扱い数は約300アイテム。 ランキングは東急ハンズやファッションウォーカー、 卸などからの客観的なデータをもとに算出し、 3~4週間に1回のペースで更新している。 ランキングの切り口を細分化し、 トレンドを上手く反映させられるようにも工夫している。
ランキングコーナーの他に、 話題の商品を紹介するコーナーもある。 その陳列スペースは、 企業に貸し出してプロモーションの場として活用してもらっている。 プロモーションした商品の売上げデータを提供するといったことも行う。
「他の小売店に販路を広げる際の営業データとして使って頂いたり、 同じシリーズで新しい商品を出される際の生産量の目安に使用して頂いたりしている」 (岩間未央情報・レクリエーション事業部 情報事業推進部 ランキンランキン担当 マーチャンダイジング担当ディレクター)
最近の消費者の購買動向については、 「商品を選ぶ目が厳しくなっており百貨店、 百円ショップ、 量販店など色々なところで商品をみて価格や品質を比べて購入していると感じる。 ただ、 売れ筋商品の単価が下がっているわけではない。 ランキンランキンの化粧品カテゴリーでは、 数年前は1000円前後の商品が動いていたが、 現在は、 1500~2000円の商品もかなり動くようになっている。 単純に価格を比較しているというより、 友人からの口コミや、 自分で試した際の使用感などを比べて商品を選んでいるという印象を受ける」 (同氏) という。
旗艦店である渋谷店の売り場面積は約100㎡、 渋谷駅構内という好立地で人通りが絶えない。 利用客の8割から9割は20代~30代の女性だ。 渋谷店では最近の傾向として、 「ヒアルロン酸」 (10mL500円、 太陽のアロエ社)、 美容飲料 「プラセンタC」 (480円、 アース・バイオケミカル) などが売れているという。
また、 各店舗の売上げデータをもとにしたランキンランキン独自の2009年下半期のヒット商品ランキングでは、 目元関連のアイテムが上位を占めた。
「つけまつ毛のヒットから始まって目元をより際立たせるブラウン系のアイブロウやアイライナーなど目元周辺のアイテムもメーカーから発売され、 売上げが伸びている」 (同氏)
2010年はこういった目元関連アイテムの他、 忙しい毎日の中でも手軽に手入れができる 「いつでも美容」 アイテムが増えていくものとみている。