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泡状ヘアカラーの泡制御技術を深化

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花王ビューティケア研究センターはこのほど、スクイズフォーマーを使用した泡状ヘアカラー(染毛剤)の泡制御技術を深化させ、特定の活性剤とゲルの応用により、泡立ちと泡安定性(泡が壊れにくい)を向上させることに成功した。これにより、より泡を広げやすく、かつ泡が垂れにくくなり、さらに使いやすくなったという。

この泡状ヘアカラーは、第1剤と第2剤の混合液をスクイズフォーマーから押し出すだけで豊かな泡が得られ、泡のボリュームやなめらかさにより、手に取って髪全体に塗り広げて指先でもみ込み、髪のすみずみまで浸透させることができ、また、髪にとどまりやすく、髪の根元や頭の後ろ側などの塗りにくい部分もムラなくきれいに染めることができる。

さらに、この泡は塗り広げたあとに髪に色を定着させるため20~30分間放置する間も泡がほとんど壊れず、液垂れもしないため、肌や周辺を汚しにくく安心して使えるのが特徴だ。

研究では、泡立ちの向上を目的に、第1剤中に染料や溶剤の消泡作用に影響されにくい起泡剤として特定のアニオン活性剤を見出して添加した。これによりスクイズフォーマー吐出時に、従来よりキメの細かい豊かな泡立ちが得られた。

泡安定性の向上を目的に、第2剤中に過酸化水素の酸化作用に影響されにくい塩化ステアリルトリメチルアンモニウムとセトステアリルアルコールなどによるゲルを、低濃度で安定に分散させた。このゲルは低粘度のため、スクイズフォーマーで使用できて泡立つ低粘度の液の設計に有用であることがわかった。

またゲルは、泡立て後の泡を形成する泡膜中に分散し、ゲルにより粘性が付与されることで、泡膜内の粘度が上がり排液が抑制され、さらには、ゲルの種類と濃度を調整することにより、泡の広がりやすさを保ちながら、塗り広げたあとの放置中に消えない、従来より高い安定性を持つ泡構造の設計が可能になった。