アークレイ株式会社は「第16回日本抗加齢医学会総会」(2016年6月10日~12日・神奈川県横浜市)にて、「AGハーブMIX」の抗糖化と美肌作用について発表しました。
「AGハーブMIX」は「抗糖化」を目的にアークレイが開発した食品原料で、今回のヒト臨床試験においても糖化マーカーの減少が確認されたことから、抗糖化が美容効果に関与した可能性が考えられました。なお、「AGハーブMIX」を用いたヒト臨床試験で、低用量(100mg/日)の摂取で美容効果が確認されたのは初となります。
<研究発表の概要>
演題名 : 混合ハーブエキスの摂取による抗糖化と美肌作用の評価
発表者 : 河合博成(アークレイ株式会社 からだサポート研究所※1)
発表日 : 6月11日(土)16:15~17:00(ポスターセッション)
<研究内容の要約>
アークレイは、これまで糖尿病合併症あるいは老化因子の一つとして糖化(メイラード反応)※2をとらえ、抗糖化作用を有する天然物のスクリーニングを行ってきました。そして、4種類の混合ハーブエキス(カモミール、ドクダミ、セイヨウサンザシ、ブドウ葉)に活性があることを見出し、機能性食品素材として開発・発売しました。これまで、試験管内試験および動物試験といった基礎的な試験からヒト臨床試験まで、種々の評価を行い、抗糖化ならびにアンチエイジングに有用であることを確認しています。
このたびアークレイは、新たに美肌作用および抗糖化作用に関するヒト臨床試験を実施しました。美肌研究において、肌の黄色化や透明感の低下には皮膚蛋白のカルボニル化※3が関与し、カルボニル化と糖化は密接に関わっているという報告があります。
アークレイは、中高年(40~64歳)の女性を対象として、混合ハーブエキスの有用性に関し、美容評価を中心にダブルブラインド並行群間比較試験※4(被験食群:12名、プラセボ群:12名)を行い、結果低用量の100mg/日の摂取で肌の褐色化(メラニン量指数、褐色シミ)と黄色化(色差計b*※5)が抑えられ、頬の血色(血中酸素飽和度指数)が上がるという効果を確認しました。また、糖化マーカーの3-デオキシグルコソン※5が減少したことから、糖化の抑制が肌の褐色化と黄色化の改善に関与した可能性が考えられました。
なお、本発表内容は同志社大学 生命医科学部 糖化ストレス研究センター 八木雅之教授らとの共同研究成果です。
<今後の展望>
アークレイは、今後も「AGハーブMIX」の有用性について新たなエビデンスを取得し、広く普及していきます。また、新たな機能性食品素材の研究開発を進め、人びとの健康や美容、エイジケアに貢献します。
<語句解説>
1)「からだサポート研究所」はアークレイグループにおける機能性食品素材の研究開発・販売会社です。
2)加齢や糖尿病の進行に伴って起こる糖とタンパク質との化学反応の一つで、近年、老化危険因子のひとつとしても考えられています。
3)タンパク質が糖化や酸化によってカルボニル化合物と非酵素的に反応をすることの総称です。これによって、タンパク質本来の機能が損なわれると言われています。
4)臨床試験の方法の一つです。「ダブルブラインド」とは、被験者本人も臨床試験のスタッフも被験食かプラセボ食かのどちらを摂取しているのかを伏せて試験をする方法のことです。「並行群間比較試験」とは、今回の場合、被験食群とプラセボ食群の2群に分けて同時期に一緒に臨床試験をして比較する方法のことです。非常に信頼性が高いと認められている方法です。
5)L*a*b*表色系は、物体の色を表わすのに、現在あらゆる分野で最もポピュラーに使用されている表色系で、b*の数値が大きいほど黄色が強いことを示します。
【詳細は下記URLをご参照下さい】
・アークレイ株式会社 2016年6月13日発表
・アークレイ株式会社 公式サイト
[ 特 集 ] 機能性表示食品制度[機能性表示対応素材] 《更新随時》