ハイム化粧品(株)(千葉県松戸市、羽田博社長)が再生へ向け本格始動。2009年6月より、自社工場開発製品の生協ルートでの配達を再開することになった。
2007年8月の倒産から2年。約40年の歴史に幕を閉じた株式会社ハイム再生へ向け、残った従業員で新会社を設立し、まい進してきた努力がようやく実を結ぶときが来た。
「社員20人で再出発したのが2年前。お客様の声に励まされ、再生の準備を進めてきましたが、ようやく、生協の組合員の皆様に化粧品をお届けすることができるようになりました。大きな危機を乗り越えたいまは改善のチャンスでもあります。これまでのハイムのよさを継承しつつ、新しいことにもいろいろチャレンジしていきたいと思っております」と同社取締役で営業・マーケティング担当の堀江妙子氏は話す。
幸いにして、同社には自社工場がある。同社が創業からこだわってきた「安心・品質・適正価格」を実現する地盤は整っている。堀江氏も「自社工場だからこそ、ハイムらしさが出せる」と力説する。
そのこだわりの自社工場での生産がスタートしたのが1年前。委託工場では作れない正真正銘の「ハイム製品」を長年愛用していたファンが多い組合員に再び胸を張って、届けられる。それは本当の意味でのハイム復活であり、新生ハイムのスタートとなる。
万全の体制で生協への供給再開に臨むそのラインナップは、低価格シリーズの象徴となる税込714円のアミノ酸配合の高保湿シリーズ「ディアミノ」、安全性を追求した低刺激性処方シリーズの「ナチュラル」、美白と潤いに効果のある薬用シリーズ「ピュアホワイト」、ハリ・ツヤ・弾力が気になりだした大人の肌対応シリーズ「ピュアエクセレントG」の4つのスキンケアシリーズとなる。
定番商品だけでなく、植物成分100%の原液美容液「クレヴァージェル」、男女兼用の薬用育毛剤「毛活源」など新しいハイムの一面をのぞかせるアイテムも揃え、同社は満を持してその再生へ向け、大きな一歩を踏み出す。
また、今後は、自社工場の最大活用にも注力する意向で、エステティックサロンや美容室などのPB製品の開発なども積極的に受託し、小ロットからでも対応する。さらにネット通販を強化しながら幅広く販路拡大を目指していく予定だ。