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超多層収縮フィルムを開発

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帝人デュポンフィルム(東京都千代田区)は、反射色が変わるという特異な特徴を備える超多層フィルム「MLF」において、熱収縮性フィルムとして使用しても、均一の収縮性と独自の発色性を保つことが可能な技術を世界で初めて確立した。平面だけでなく、曲面や立体形状にも適合できる点から、包装材のほか家電などの工業用途にまで展開できるとして期待している。

同社では、2000年に、数百層の多層績層構造を有する超多層フィルム「MLF」を開発した。光線透過特性の異なる、100ナノ㍍以下の非常に薄い層を数百層績層したポリエステルフィルムで、ポリマー技術と積層をナノレベルで制御する技術によって実現した。

各層の光路差干渉(屈折率×厚み)による特定波長の多重増反射を利用した特定の構造発色は、現在の印刷技術では再現することが不可能であり、特異なデザインを可能としている。

加えて、見る角度によって反射色が変わる特異な意匠性も大きな特徴で、これまで飲料缶、ラベル、金銀紙、化粧品容器などに数多く採用されてきた。

今回、均一の収縮性を実現したことで、平面だけでなく、曲面や立体形状のものにも対応可能で、意匠用以外にも太陽電池の集光用レンズや家電、内装材などの工業用途まで、幅広い用途展開が期待されている。

2009年12月01日 19:53