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業界初、特殊装置用いた高圧処理でアミノ酸などを最大限に抽出

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丸善製薬は、 食品分野で使用されていた 「圧力酵素分解装置」 (酵素発酵促進機) を、 化粧品原料の抽出に採用することに業界で初めて成功し、 同社にしかないこの抽出法を用いた原料開発~供給によって差別化を図っている。 

これは、 60MPa (※約600気圧) の圧力と50℃の高圧下で酵素処理することによって、 アミノ酸などの成分を最大限抽出することを可能とした画期的な抽出方法だ。 

抽出の際に要する時間も短縮できるほか、 酵素反応が起きやすく、 菌汚染や変性の防御にも効果的という利点もある。 

この抽出方法を用いた製品で、 数年前に上市したのが 「ビューライズ〈ヨクイニ ン〉」 だ。 ヘアケアとスキンケアの両面で優れた効果が期待できる。 

特に同社では、 ヘアケア素材としての効果に期待し、 販売攻勢をかけている。 損傷毛髪への吸着性が高く、 その改善効果が見込まれるほか、 毛髪のしなやかさを増強することが試験によって明らかになっている。 

そして11月には、 「ビューライズ〈ローヤルゼリー〉」 を投入した。 同様の抽出法を用いることで、 ローヤルゼリーに含まれるタンパク質をアミノ酸に分解し、 それをリッチに抽出したエキスだ。 

中でも必須アミノ酸の 「ヒスチジン」 を豊富に含有し、 「アクアポリン3」 「ヒアルロン酸」 「セラミド」 の3つの保湿因子の産生を促進することで、 高い保湿効果を発揮する。 

また、 同社は昨年、 広さ約7万3000㎡の自社農場 「久井ファーム」 (広島県三原市) を完成させた。 現在、 カミツレなどの植物の試験栽培を開始しており、 2~3年後を目標に、 久井ファームで栽培された植物からの製品化を目指している。 

「久井ファーム」 では、 残渣加工工場も建設。 製造過程で発生する抽出残渣から有機堆肥をつくり、 農地に再利用することで、 環境配慮・循環型農業を展開する。 

※海底約6000mの圧力と同じ

2009年12月08日 11:54