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海賊製品対策に有効な開封検知ラベルを開発

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シール・ラベル印刷加工大手のシーレックス(東京都台東区)はこのほど、貼られている状態では透明なのに、剥がされると上下2層それぞれにホログラムの文字や絵柄が浮き出るという開封検知ラベル「ホログラムタイプ」を開発した。透明なので、改ざんの判明がしやすいというだけでなく、パッケージデザインや商品イメージを損なわないというのが大きな特長だ。

開封検知ラベルに関して同社はこれまでにも、ラベルを剥がすと商品側にラベルの一部(開封済みマークや文字)が商品に転移する「文字転移タイプ」、ラベルを剥がすと2層構造のうちの商品側に貼られた下層部に開封済みマークが現れる「全転移タイプ」、さらにラベルを剥がすと剥がされたラベルに開封済みマークが浮き出て商品には痕跡が残らない「非転移タイプ」の3タイプを開発してきたが、今回はその第4のタイプとなる「ホログラムタイプ」を開発した。

新開発の開封検知ラベル「ホログラムタイプ」は、その基材が上下のフィルムの中間に疑似ホログラム層がある3層構造のラベル基材で、商品から剥がされると剥がされたラベルと商品側貼られたラベルの上下両側どちらにも、ホログラムの文字や絵柄が現れるというもの。その浮き出る文字も、既製品は「開封済」または「VOID」の2種類だが、同社の開封検知ラベルは4タイプいずれも文字や絵柄も自由に変えられるので、社名やロゴ、ブランド名が浮き出るというパターンも可能。

国内製品需要が伸び悩む中で、アジア市場は拡大を続け、日本企業のアジア向け製品輸出も増えている。その一方で、アジア地域では海賊製品が日常的な問題になってきている。模倣被害も深刻で、被害の約半数を占めているのが「一般機械・産業機械」「電子・電気製品」「運輸・運搬機械」「雑貨」の4分野で、被害率が3割ないし4割に達している。その被害防止策として、RFIDラベルにより特殊な波長で判定する方法や特殊な偏光インキによる真贋判定などがあるが、特殊な機器が必要になる。これに対して開封検知ラベルは、いつでも、どこでも、だれでも真贋判定ができるというメリットがある。また、開封検知ラベルが貼られているということで、犯罪集団への牽制効果や抑止力にもなる。

今回発表した「ホログラムタイプ」には、パッケージデザインや商品イメージを損なわない「透明タイプ」と、より犯罪への牽制効果果を発揮する「メタリックタイプ」の2種類があり、この2月1日より全国展開していく。

2010年01月25日 17:16