(社)日本通信販売協会(JADMA、宮島和美会長)は2010年11月11日、都内で通販が抱える課題を解決するプログラムを用意した「TSUHAN(通販)2010」を開催した。来場者は、JADMA会員企業のほか、通販企業、通販支援企業、業界参入を検討する企業など約700人を予定する。12日まで開催される。
宮島会長のあいさつの後、基調講演では法政大学大学院政策創造研究科教授坂本光司氏が「日本でいちばん大切にしたい会社」のテーマで、QVCジャパンの佐々木迅社長が「消費トレンドを牽引するTVショッピング」のテーマでそれぞれ講演した。
基調講演後は、新たなマーケティングの実践、法的規制の動向、広告効果計測など、各テーマごとに通販に関する全22のプログラム(初日10プログラム)を、専門家やサービス提供企業代表などを講師に実施。いずれも満席に近い盛況ぶりで、通販事業への関心の高さをうかがわせた。
ネットを中心に通販が占めるショッピング市場は年々拡大を続けており、同協会が発表した2009年度の市場規模は前年比1,700億円増加の4兆3,100億円に到達。過去最高額となった。今後も、リアル店舗の本格参入などが相次ぐと見られており、さらに拡大傾向は続くと予測されている。
その一方で、例えば健康食品に関しては消費者庁がネット上での虚偽・誇大広告の監視・指導強化の方針を発表するなど、通販をめぐる状況は、規模の拡大とともにさまざまな課題が浮上している実状もある。