(株)ハーバー研究所(本社東京都千代田区、小柳昌之社長)は2011年5月26日、平成23年3月期の決算を報告した。
連結での売上高は、118億900万円で前期より4億9,100万円増で前期比4.3%増。売上総利益は、95億9,900万円で前期比5億 5,900万円増加し、6.2%の増益。営業利益、経常利益は、それぞれ前期比26.6%減の6億6,000円、28.7%減の 6億2,600万円だった。純利益は2,200万円で前期比91.6%のマイナスとなった。
前年を上回った売上高は、上期、下期とも順調に伸びていたが、3月の震災で失速。3月は売り上げが前年割れした。新規顧客獲得のためのキャンペーンでは広告販促活動を積極展開。広告・販促費が前年比8億8,500万円増加したが、十分な回収が出来ず、経常利益を圧迫した。販売形態別ではインターネットの受注額が16億5,000万円となり前期比115,1%。通販に占める比率が前期17.7%から19.5%にアップした。ネット会員も39万4,000人から53万人に増加した。品目別では、基礎化粧品が前年比10.1%、トイレタリーが16.3%の増収。新商品「リフトアップセラム」や信州製薬の「もち肌泡石けん」などの好調が貢献した。一方で、メイクアップ化粧品は、限定品の絞込みなどで10.9%のマイナスとなった。
来期の業績予想(連結)については、震災の影響などさまざまな不透明要因があることから、「増収増益を目指す」と話すにとどまった。施策については、5月に創設した「K&K生命科学研究所」を中心に大学や研究機関との共同研究や、素材、原料等の専門研究、化粧品、食品などを充実させ、独自の高機能商品の開発に注力しながら、今期同様積極的な広告展開を行うなどで新規開拓を図る。海外展開も進め、中東、東南アジアなどを視野にグローバル化を推進する。