ロート製薬はこのほど、抗酸化作用が強く、内服では記憶改善効果などが確認されている素材「ピロロキノリンキノン(PQQ)」について、世界的にも外用での研究実績がない中、加齢とともに皮膚が薄くなる「非薄化」現象や紫外線によるシワの発生を防ぐ効果があることを新たに発見した。
さらに、これらが細胞エネルギーを高めることにより効果を発揮することも示唆されたという。同社は「PQQ」がアンチエイジング素材として有効活用できると期待しており、今後どういったかたちで活用できるか検討していく。
同社は研究・開発拠点の「ロートリサーチビレッジ京都市」において「再生美容」を重点テーマに研究を続ける中、今回は皮膚のアンチエイジング研究において「細胞エネルギー」に着目。もともと強い抗酸化作用をもち、細胞エネルギーを高めることで知られる「PQQ」は、内服では記憶改善効果などが確認され、アメリカでは脳機能改善を目的とするサプリメントとしての使用実績がある一方、世界的には外用での研究実績がなかったという。そうした中、同社は「PQQ」について、肌への作用を確認することが新たな製品開発に有効であると考え、研究を進めてきた経緯がある。
今回、「PQQ」の肌への効果として同社が明らかにした皮膚の非薄化やシワの発生への防御機能は、いずれも「PQQ」を塗布することで大きく向上したことが試験結果でわかっている。また、細胞エネルギーを高めることも実験で確認された。
なお、研究成果は、第11回日本抗加齢医学会総会(5月27~29日)にて発表された。