三井不動産株式会社、慶応義塾大学スポーツ医学研究センター、株式会社タニタは、健康サポートプログラム「Personal Health Design(P.H.D)」を共同開発したことを2013年1月10日、発表した。タニタがサービス参加者を募集、サービス拠点となる専用ラウンジ「P.H.D.ラウンジ」(東京都中央区、大川端リバーシティ21地区内)は三井不動産が開設し、1月11日にオープンする。
同プログラムは、住まいを拠点に現状の健康状態にとどまらず、その背景にある健康意識、健康知識、住環境などの関連要員を総合的にアセスメントした上で、健康行動科学理論に基づいたオーダーメードサービスを提供するもの。まずは約2年の有償サービス(月額7,500円:レンタル機器込)として、ラウンジ開設エリア内の住人を対象とする。
「これまでにも健康をテーマとする住居の提供がみられますが、居住者の日々の活動である健康やいきがいに働きかけるソフトサービスを付加した住宅は供給されていません。本サービスは、個人の生活のベースとなる住宅に着目し、高品質なハードと有機的に結びついた運動、食事、休養等に関する健康面の向上や集合住宅内でのコミュニティづくりへの支援など、健康やいきがいを感じられる新しい住まいのあり方を提案するものです」と三井不動産の担当者はサービス提供の背景を説明した。
具体的なサービス内容は、事前アンケートや体力測定などによる健康状態の把握、理想のカラダ像に近づくための運動や食事プランの提案、タニタのWEB健康管理サービス「からだカルテ」や計測機器を活用した日々の健康状態チェック、ラウンジでの健康情報の提供、常駐の看護資格を持つコンサルタントへの相談…など健康エキスパートおよび企業のノウハウを存分に活用しつつ、住居密接型ならではのキメ細かい対応で会員の健康をサポートする。
類似のパーソナルな健康管理サービスはフィットネスクラブ等でも盛んだが、同サービスは「運動アドバイスも行うが、あくまでも食事や休養などの健康サポートがメイン。運動が中心のフィットネスクラブとはかぶっていると考えていない」と説明。ジムとは一線を画す、次世代の都市型住宅居住者向け健康サービスであることをアピールした。
高齢化により医療費の圧迫が懸念される中、国民の健康管理および疾病予防への関心はますます高まっている。アクティブに活動しているシニア層も増加傾向にあるが、潜在意欲もかなりあると見込まれる。集合住宅を拠点にコミュニティづくりも視野に入れるこうした取り組みが、今後どのように展開するのか成り行きが注目される。