韓国の健康機能性食品原料メーカー、(株)マリンバイオプロセス(大韓民国釜山、イ・ベジン社長)、(株)韓国ヤクルト(大韓民国ソウル市、キム・ヒョクス社長)が2014年2月26日、都内で会見し、共同開発した「発酵昆布抽出物」(KYFST)および「発酵昆布・牡蠣抽出物」を日本国内で展開することを発表した。年内に最終製品としての販売を目指す。
KYFSTは昆布を主原料に、発酵による低分子化により、フコイダン由来のフーコスと低分子オリゴ糖など、多様な生理活性物質をを含むのが特徴。2年余りの臨床試験を経て、2011年に韓国食品医薬品安全庁から「アルコール性損傷から肝臓を保護する」ことが認められ、個別認定型健康機能食品機能性原料として承認を獲得。2013年5月31日には、日本で特許登録(第5281101号)を完了した。
KYFSTでは、発酵菌種を利用して、昆布に含まれる天然のグルタミン酸がGABAに100%転換されている。神経伝達物質であるGABAはこれまで、玄米、かぼちゃ等から抽出されるものが多かったが、海藻類の昆布から抽出されたのは世界初。韓国では、最大の製薬会社「東亜製薬」の健康機能食品やチョンホ食品の製品に配合されるなど、アルコール対応飲料として普及している。
国内販売においては、韓国ヤクルトと提携関係にある蝶理(株)(大阪府大阪市、山﨑修二)が2013年秋から取り扱いを始めており、今後、展開を本格化させる。同社では、ウコンに代わる食品由来の肝機能対応製品として訴求しつつ、トータルで健康に良い素材として、女性をターゲットにしたサプリメント用途などで提案し、拡販を図る。設定販売目標は2016年に3,000kg。