セティが展開するクルクミン素材「BCM-95」が既存のクルクミン製品に比べ、高い抗炎症作用が期待できることが動物実験で分かった。既存のクルクミン製品に比べ、7倍の吸収性、2倍の血中残存時間を有することが特長だったが、そのポテンシャルの高さが実証された形だ。
同製品は、ウコンから、独自の抽出方法(特許:WO/2006/129323 A1)による高吸収性タイプのクルクミノイド複合体95%含有のウコン抽出物。これまでの研究で関節リウマチに対する抗炎症効果やうつ、アルツハイマーへの効果など、幅広く研究が続けられている。
今回の研究報告では、既存のクルクミンとの抗炎症作用の比較が行われた。デキストラン硫酸ナトリウム(DSS)誘導マウス腸炎モデルに、それぞれ「標準クルクミン」、BCM-95と同じクルクミン、クルクミノイド、揮発性油を一定割合で抽出した「クルクミン(ETOクルクミン)」で病状を比較した。
その結果、体重変化、便の硬さ、出血のいずれの項目でもETOクルクミンが、すぐれた結果となった(図1)。症状の進行度合いを示すDAIでも標準的なクルクミン同様に低いスコアとなったが、ETOクルクミンが上回る結果となった(図2)。
大腸粘膜の組織像の比較でもETOクルクミンがDSS誘導性大腸炎を減弱することが確認された(図3)。
また、5mg/kg、25mg/kg、50mg/kgでの比較も行われ、用量依存的に効果が期待できることも確認された。
同試験の結果から、ETOクルクミンの高い吸収性が高い生理活性を生み、有効性を高めたことが推察される。そのキーとして一定割合で抽出した揮発性油の重要性も明確になったといえる。
同社では引き続き、データを揃えながら、既存クルクミンとの差別化製品として、拡販を図っていく。