オリザ油化株式会社(愛知県一宮市)は、“睡眠の質改善作用” & “物事をやり遂げるのに必要な意欲を維持する作用” を持つ素材として「サフランエキス(以下サフリープ ™)」を今春の ifia JAPAN (5 月17~19 日)で上市する。
サフラン(Crocus sativus) は、アヤメ科の多年生植物で、香辛料として食べられているサフラン粉末は紫色の花の中の黄色いめしべ(柱頭)のみを乾燥させたものである (図 1) 。鮮やかなサフランの柱頭は、およそ 16,000 個(8kg)の花から 100 g 程度しか取れないことや、年に一度(48 時間)という短い開花時間内に手作業で摘み取らなくてはならないため、“最も高価で貴重なスパイス”として知られている。ヨーロッパや中央アジアではサフランライスなど様々な料理の色付けや風味付けで使用されたり、ローマ時代から伝承的に精神安定剤や不眠症、女性障害などの治療薬としても使用されている。今回、オリザ油化(株)が上市するサフリープ ™ は、このサフランの柱頭から抽出されたエキスを粉末化(水溶性粉末)したものである。
現代人の生活は極端に夜型化が進み、睡眠時間が短くなっている。睡眠に不満を持つ人の割合は20%以上にもなり、睡眠不足や不眠症による労働生産性の低下が問題視されている。サフランに含まれるカロテノイドの一種、クロシンにはマウスにおけるノンレム睡眠を増加させることが報告されており、機能性表示食品としても受理実績がある成分である。
そこでオリザ油化(株)では、「サフリープ ™」について機能性表示食品対応素材として、新たに研究レビュー(SR) を行い、夏頃の届出受理を目指している。表示しようとする機能性は豊富な 6 つの作用で、「本品にはサフラン由来クロシンが含まれます。サフラン由来クロシンには、入眠までの時間を早くし寝つきを良くする機能、良質な睡眠(ぐっすり眠れること、眠りが深いこと、睡眠中に目が覚めないこと)をサポートし、すっきりと目覚められる機能、日中の眠気を軽減し、物事をやり遂げるのに必要な意欲を維持する機能が報告されています。」としている。
科学的根拠としては採用論文 3 報による研究レビューを実施し、機能性関与成分であるサフラン由来クロシン 0.66 mg/日を経口摂取することによって、客観的評価(脳波・筋電計測)や主観的評価(睡眠などに関する複数のアンケート)で対照群(プラセボ群)と比較して睡眠改善作用と活動時の眠気を軽減させ、物事をやり遂げるのに必要な意欲を維持させる効果が示されている。
サフリープ ™ は、“ぐっすり眠りたい”、“すっきりと目覚めて眠たくならずに行動したい”人を対象とした睡眠訴求素材としてあらゆる食品への配合をおすすめしたい素材であり、睡眠中だけでなく起床後も含めた 1 日のトータルケアが期待できる製品である (図 2) 。同社では、既に 13 素材、20 ヘルスクレームの受理実績があり、ここに「サフリープ ™」を加えることで多種多様なニーズに対応できるよう展開していく。
【詳細は下記URLをご参照ください】
・オリザ油化株式会社 2023年4月24日【PDF】発表
・オリザ油化株式会社 公式サイト