三菱商事ライフサイエンス株式会社は、地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター研究所・自立促進と精神保健研究チームと、ニコチンアミドモノヌクレオチド（ＮＭＮ）摂取と運動が筋肉に及ぼす影響について共同研究を開始します。
超高齢化社会の我が国では、健康寿命を延伸し要介護期間を減らすことが重要な課題となっており、要介護につながるフレイル、サルコペニアなどの筋肉系の疾患の予防は重要な社会課題となっています。
ＮＭＮは、体内に入るとニコチンアミドアデニンジヌクレオチド（ＮＡＤ＋）に変換され、様々な生理機能を維持する上で重要な役割を担っていること、血中ＮＡＤ＋レベルの低下は、加齢および加齢関連疾患と密接に関係していることが知られています。さらに、ＮＭＮが筋肉に及ぼす作用についても、ヒト・動物・細胞の様々なレベルで検証・報告が進められています。
同研究では、筋肉量が減少している高齢者を対象とし、主にＮＭＮの成分摂取および運動が、骨格筋の量と機能に及ぼす影響について検証する予定です。あわせて、加齢により変動する遺伝子の解析や、睡眠、認知機能など老化に伴うＱＯＬ低下も含めた探索的な調査を実施する予定です。
同研究で得られる成果は、ＮＭＮの成分摂取に伴うヒト生体内での作用に関する基礎的知見を高めることに加え、サルコペニアなど加齢に伴う疾患およびＱＯＬ低下といった社会課題に対する予防手段につながる手がかりとなることが期待されます。
【試験の概要】
研究デザイン ： プラセボ対照二重盲検並行群間ランダム化比較試験
目標症例数 ： 70例「プラセボ＋運動群」「ＮＭＮ＋運動群」 各35例（24週間飲用）
研究期間 ： 2024年3月1日～
主要評価項目 ： 骨格筋量（ＣＴ画像）、握力、脚伸展筋力
副次評価項目 ： 血中ＮＡＤ代謝物、大腿部および下腿部の筋厚・輝度・筋硬度の評価、脚伸展筋力波形の立ち上がり方の評価、身体機能、椅子立ち上がりの評価、血中骨格筋関連項目の評価、血中酸化ストレス関連項目の評価、身体活動量の評価、睡眠および認知機能に関する評価
三菱商事ライフサイエンス株式会社 2024年4月22日発表
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