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医薬品のネット販売継続へ決起集会

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医薬品のネット販売を行うネット事業者のヤフー(株)、楽天(株)、NPO法人日本オンラインドラッグ協会(JODA)らが4日、都内に集結。「一般用医薬品通信販売継続を求めるフォーラム~すべての国民に平等に、安全に医薬品を届けるために~」と題し、ネットでの医薬品販売を規制する厚労省の省令案の早期改正に向け、意見交換した。
ネットでの医薬品販売を主張する医薬品の通販業者が一堂に会した場内は熱気に包まれた。フォーラムの趣旨は、2月24日に行われた「第1回 医薬品新販売制度の円滑施行に関する検討会」(検討会)で事実上封じられたネットでの医薬品販売の安全性などについての情報共有と意見交換。「審判まで敵方の完全アウェー戦」から一転して、「賛成派決起集会」となったこの日は、ネットの優位性が、ここぞとばかりに主張された。
最初にあいさつしたヤフー・喜多埜裕明COOが「安全性そして利便性の両方が重要」と安全性重視で対面を原則とする厚労省の省令をチクリとけん制すると、楽天・三木谷浩史社長は「不便なところに住んでいる方々は本当に困っている。継ぎ接ぎだらけの省令で何を守ろうというのか」と語気を強めた。
その後、JODA・後藤玄利理事長が医薬品通信販売に関する業界ルールを説明した。同案は、JODAが2006年4月に作成、厚労省にも提出している。以降も環境の変化に対応し、幾度かの改訂を加えている。使用者の情報・状態の把握の仕方、違法販売サイト等の見極め、専門家の実在性の確認法、大量購入への対処策など、ネット販売で起こりうるトラブル、危険性などの予防法・対処法などが、14項目に分けられ、事細かに記されている。

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実際の現場での事例についても参加した販売事業者などが説明。購入に当たっては、説明書のほか製品ごとにオリジナル解説書を添付する例、既往症などのアンケートを設け使用に相応しくない場合は購入ボタンが消えるシステムの導入、大量購入の予防についてはそれまでの購入数から不信と思われる場合はメール等で確認作業をはさむ、等きめの細かな対策例が報告された。
消費者の声もヒアリングされ「実店舗の対面でも正直、本当にその人が専門家なのか識別はできない」「ネットの方が情報面では充実しており安心」「なぜネットがダメなのか分からない。買いづらい商品もあり、購入手段の選択肢を減らさないで欲しい」との切実な意見が聞かれた。
最後に、ファンケル会長で日本通信販協会の宮島和美副会長が「我々は医薬品を販売はしないが、30年通販をやっている観点からいえば、ネットであってもいかに客とのコミュニケーションをとるかが重要。顔は見えないが、いかに心を通じ合えるか。これは百貨店やスーパーなどでも同じこと。医薬品のネット販売については、分類の仕方が問題。なぜネットは第3類のみなのか。仮に欧米で医薬品をネットで購入したら届きますよ」と感想を踏まえ、意見を述べた。
同フォーラムは今後、検討会の推移を見守りながら再開催を検討する。参加したネット事業者は、省令の早期改正要求と並行し、業界ルールの実施、および普及に引き続き努めることも明言した。また、署名についても「100万」を目標として継続していくとした。
2009年03月04日 19:27