株式会社東洋新薬（本社：福岡県福岡市、本部：佐賀県鳥栖市、代表取締役：服部利光）は、フラバンジェノール潤・ﾌ関節炎改善作用を確認し、日本薬学会第129年会で発表した。
フラバンジェノールとは、同社の独自素材で、フランス南西部ランド地方に植林された海岸松の樹皮から抽出される機能性素材。オリゴメリック・プロアントシアニジン（OPC）を主成分としたポリフェノールを豊富に含み、抗酸化作用や血流改善作用など様々な生理活性を示すのが特徴となっている。
今回同社は、聖マリアンナ医科大学リウマチ膠原病アレルギー内科 安倍千之 客員教授との共同研究でフラバンジェノールの継続的な摂取による、関節炎改善作用をin vivoで確認。日本薬学会第129年会（2009年3月26日（木）～28日（土）、国立京都国際会館）で、発表した。
■ 発表骨子
関節炎モデルラット〔注①〕に、フラバンジェノール 0.3%（FG低用量群）または1%（FG高用量群）含有させた飼料を28日間自由摂取させ、関節炎スコア〔注②〕、および血漿中の一酸化窒素（NO）濃度〔注③〕を通常（フラバンジェノールを含んでいない）飼料を摂取させた対照群と比較、検討した。
その結果、FG高用量群は関節炎スコアの増悪を抑制し、さらに25日目以降では対照群と比較して有意に抑制した。また、試験期間終了時の血漿中NO濃度については、FG低用量および高用量の両群で対照群に対して有意に低くなった（グラフ参照）。
このことから、フラバンジェノールを継続的に摂取することで、リウマチ様関節炎に対する改善効果を有することが示唆された。
同社は今後もフラバンジェノールの機能性をさらに解明し、健康食品市場における新規商品の開発に注力していく、としている。
〔注①〕 関節炎モデルラット
関節リウマチに非常に似た関節炎の症状を呈するラット。
〔注②〕 関節炎スコア
四肢関節の炎症の度合を目視によりスコア化したもの。各肢ごとに0点（症状なし）～4点（ひどい腫れ）の四肢を合計した16点満点で評価した。
〔注③〕 血漿中の一酸化窒素（NO）濃度
炎症の指標。一般的に生体内に存在する一酸化窒素（NO）が過剰に増えると、細胞に障害を与えることが最近の研究で明らかになってきた。関節部分でNOが過剰に生成されると、骨と骨の間でクッションのような役割をしている軟骨細胞を破壊し慢性関節リウマチの原因になると考えられている。
