新型インフルエンザ(A型/H1N1)が首都圏でも発生し、ますます広がりを見せる中、コンビ(株)(埼玉県さいたま市、松浦弘昌社長)の取り扱う機能性素材・コロカリアが、同インフルエンザへの対応素材として注目を集めている。
同素材は、アナツバメが作る食用の巣である燕窩を消化酵素で分解し、糖ペプチド状態を維持したまま吸収性および有効性を高めたもの。燕窩を滅菌後、酵素分解してろ過することにより、異物を除去、燕窩に特異的に多く含まれるシアル酸含量で規格化しており、市販食材としての燕窩にないメリットがある。
2006に発表されたデータ(Antiviral.Res.,70(3),140-146)では、同素材によるインフルエンザウイルス感染阻害が確認されている。赤血球凝集抑制試験が行われ、ヒト、トリ、ブタを宿主としたA型のインフルエンザウイルス全てに対し、強力な赤血球凝集阻害活性を示したことから、これらのウイルスが変異した新型インフルエンザにもその効果を発揮する可能性が示唆されている。
メカニズムとしては、コロカリアに含まれるシアロ糖ペプチドを細胞と誤認し、ウイルスが接着。コロカリアの成分に接着したウイルスは、ヒトの細胞には接着できないため、ウイルス感染が阻害される。
同社では以前から同素材を扱っていたが、新型インフルエンザが猛威をふるう中、エビデンスのある対応素材として、販促を強化。幅広く展開していく構えだ。
燕窩は、中国で6世紀ごろから食されていた高級食材で美容や滋養、強壮によいとされ、宮廷料理として賞味されるなど珍重されてきた。燕窩は、にせものも多く存在するため、コロカリアはシアル酸濃度を指標に、厳重な選定試験に合格した燕窩のみを採用している。