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発芽玄米の肥満抑制効果を実証

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(株)ファンケル(神奈川県横浜市、成松義文社長)は2009年10月7日、発芽玄米に含まれる肥満抑制の新成分「発芽米ステロール配糖体」(PSG)を特定し、そのメカニズムを実証したことを報告した。10月9日から2日間行われる「第30回日本肥満学会」で発表する。

 実験は、肥満マウスを(1)高脂肪食摂取群(2)高脂肪食+PSG摂取群の2群に分け、2ヶ月間飼育。その後、体脂肪重量、動脈硬化予防酵素(HTLアーゼ)活性、血糖値、中性脂肪値などを測定した。

 その結果、高脂肪食摂取群では内臓脂肪量が大きく増加したのに対し、高脂肪食+PSG摂取群では摂取していなかった群に比べ、約35%脂肪量が減少した。また、HTLアーゼ活性については、高脂肪食摂取群に比べ、高脂肪食+PSG摂取群では、動脈硬化を予防するHTLアーゼの活性が高い状態で維持されており、動脈硬化になりにくい状態がつくられていることが明らかになった。

 同社総合研究所は、実験に先立って、高知女子大学・渡邊浩幸教授らのグループ、ジョージア医科大学Robert K Yu教授らとの共同研究を通じ、発芽玄米の摂取でメタボリックシンドローム、またはその予備群に該当する被験者の血中中性脂肪、体脂肪が減少することを明らかにし、発芽玄米に含まれる新成分PSGが、これに関与する可能性が高いことを確認していた。

 これらの結果から同社総合研究所は、ヒトを対象にした試験で確認した発芽玄米の血中中性脂肪値、体脂肪低減作用等の機能に“PSG”が寄与していることが強く示唆された、としている。

 同社総合研究所・山口宏二氏によれば、実験で明らかになった動脈硬化予防酵素の活性化および脂肪燃焼促進効果は、発芽玄米を1日茶碗3杯食べた際のPSG量に相当するという。

同社では、こうしたことから今後、健康の維持・増進をサポートする食品として、発芽玄米のさらなる拡販を図るほか、PSGを高含有した発芽玄米の開発などを進め、トクホ取得も視野に入れ、発芽玄米事業の高収益化を推し進めていく。

2009年10月07日 21:08