(株)東洋新薬(本社:福岡県福岡市、本部:佐賀県鳥栖市、代表取締役:服部利光)は、ポテトから抽出した素材「ポテイン」を上市する。ポテインは、第4世代ダイエット(満腹感ダイエット)素材としてその効果が期待されており、第30回日本肥満学会でその効果を発表している。
ポテインは、北海道十勝産のジャガイモを原料とする機能性素材。満腹感を高め、食べ過ぎを防ぎ、ダイエットに役立つ、とされる。
ジャガイモを用いた料理は、量に比べて満腹感が高いことが知られているが、その理由として、ジャガモ中のタンパク質により、満腹ホルモン[注1]の分泌を補助することが、近年の研究で分かってきている。
このほど、同社が開発したポテト抽出物「ポテイン」は、満腹感を高めるタンパク質を高含有しており、今後発展が期待されている第4世代ダイエット(満腹感ダイエット)[注2]素材の一つ。10月9日(土)に開催された第30回日本肥満学会において、ポテインの満腹感に関して2題の学会発表を行い、その高い効果が示された。
■ ポテインの食事量減少作用
厳重な試験管理下の下、健康な成人男女12名に、ポテイン及びプラセボ[注3]を摂取させるブラインド・クロスオーバー試験[注4]を行った。
ポテインまたはプラセボを摂取した5分後に寿司の摂取を開始させ、一定のスピードで食べ続けて満腹になった時点での皿数を比較しました。
ポテインを摂取した場合、プラセボを摂取した場合に比べ、寿司3皿分(390kcal相当)少ない食事量で食事に満足感が得られた。
390kcalは、サッカーを60分間行った場合の消費カロリーや、ヒレ・ステーキ1枚(約140g)のカロリーに相当する。
■ ポテインの満腹感向上作用
厳重な試験管理下の下、健康な成人男女23人にポテイン及びプラセボを摂取させるブラインド・クロスオーバー試験を行った。
ダイエット代替食(約150kcal)を食べる前に、ポテインまたはプラセボを摂取し、食後の満腹感の推移をVAS法[注5]で比較した。
少ない食事でも、ポテイン摂取した場合は、プラセボを摂取した場合と比較して、より満腹になり、満腹感が長く持続した。
同社では、今後も「ポテイン」を用いた独自性の高い商品を開発し、より一層の拡販に注力していく、としている。
[注1] 満腹ホルモン
小腸において分泌される消化管ホルモンcholecystokininは、食事を引き金として分泌され、神経情報伝達物質として満腹感を脳の満腹中枢に伝える、満腹ホルモンと考えられています。
[注2] 第4世代ダイエット
これまでの第1~3世代ダイエット(吸収抑制、脂肪燃焼、代替食によるダイエット)は、空腹感を初めとしたダイエットによるストレスや体感性の低さなどが、ダイエット成功を阻む壁の一つとなってきました。
第4世代ダイエットは、少量の食事から満腹感を得ることを目指すダイエット方法で、これまでのダイエットに比べ成功率の高さが期待されています。
[注3] プラセボ
試験物質(今回の研究ではポテインを示す)と見分けのつかないもの。
試験参加者の思い込みによる影響を排除し、より正確なデータを得るために使用します。
[注4] ブラインド・クロスオーバー試験
同一の試験参加者に対して、日にちを置いて試験食品(ポテイン)とプラセボでの試験を行い、試験参加者には、プラセボのいずれを摂取しているか、分からないようにして行う試験方法。同一被験者で、プラセボを用いて試験食品の結果を比較するため、精度の高い結果が期待できます。
[注5] VAS法
Visual Analogue Scale法(略してVAS法)は、痛み、味などの数値化しにくい体感性を数値化するために開発された特殊なアンケート方法のこと。100mmの線を用意し、左端を“全く満腹感を感じない”、右端を“最高の満腹感”とし、試験参加者が現在の満腹感に対応すると感じた部分に印を入れてもらい、その位置から満腹感を数値化します。