富士経済はこのほど、モイスチャー、アンチエイジング、ホワイトニングなどの機能を訴求した“機能性化粧品”の国内市場を調査し、その結果を報告書「機能性化粧品マーケティング要覧 2009」にまとめた。
この調査では、対象とする機能性化粧品の市場をスキンケア5機能、ベースメイク5機能、ボディケア5機能、ヘアケア6機能の4カテゴリー21機能に分類、各市場の現状を分析して今後の方向性を明らかにしている。
2008年の機能性化粧品市場は、前年比0.1%増の1兆6857億円だった。
景気後退の影響による高価格帯ブランド・製品の需要減少や、BBクリーム、マルチパーパスクリームなどオールインワンタイプ製品への需要シフトによる購入個数減などを要因に、市場は縮小している。その中で08年の機能性化粧品市場は、スキンケアとベースメークのアンチエイジングやヘアケアのダメージケアなどが堅調に実績を上げたことが市場を下支えし、微増ながらプラスを維持した。
しかし09年は景気後退の影響に加え、夏季の天候不順によってスキンケア、ベースメーク、ボディケアにおけるUVの需要が大きく落ち込んでいることから、機能性化粧品市場は1兆6788億円(前年比0.4%減)が見込まれるという。
08年のカテゴリー別市場動向は、スキンケアが9932億円(前年比0.2%減)、ヘアケアが2933億円(同0.5%増)、ベースメークが2882億円(同0.2%増)、ボディケアが1110億円(同0.5%増)だった。09年については、スキンケアが9903億円(同0.3%減)、ヘアケアが2928億円(0.2%減)、ベースメーク(0.7%減)、ボディケアが1096億円(1.3%減)を見込んでいる。